リノベーションに適した中古住宅ってどんな家?選び方のポイントは?

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中古住宅のリノベーションは建売住宅や注文住宅と比べると、費用を抑えられ、選択肢も多いなどさまざまな特徴を持ちます。中古住宅のリノベーションを成功させる為に選び方のポイントやメリット・デメリットをご紹介します。

中古住宅は建売住宅や注文住宅と比べると、費用を抑えられ、選択肢も多いなどさまざまな特徴を持ちます。また、リノベーションを行うことで、新築住宅並みの環境を手に入れることも可能です。

この記事では、どのような中古住宅がリノベーションに適しているのか解説します。
また、中古住宅のメリットやデメリットについても取り上げているため、中古住宅をなるべく安く買ってより住みやすい様式にリノベーションがしたいと考えている人はぜひ参考にしてください。

中古住宅を購入してリノベーションする魅力

中古住宅はリノベーションを行うことで、新築住宅並みの環境を手に入れることができ建売住宅や注文住宅と比べると、費用を抑えられ、選択肢も多いなどさまざまな特徴を持ちます。中古住宅をなるべく安く買ってより住みやすい様式にリノベーションがしたいと考えている人はぜひ参考にしてください。

中古住宅には、新築住宅にはないさまざまな魅力があります。
ここでは、建売住宅や注文住宅と比較したときの中古住宅の魅力について解説します。
また、あわせて中古住宅のデメリットについても取り上げているため、住宅の購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

建売住宅との違い

建売住宅と比較した際の中古住宅の魅力は、どういったものがあるのでしょうか。
費用感や満足度、検討物件の多さから、魅力について紹介します。

費用感と満足度

国土交通省の住宅市場動向調査によると、新築の建売の購入資金は平均3,826万円でした。一方、中古住宅の場合は平均2,894万円です。

中古住宅の方が平均価格は安いため、購入後リノベーションを行っても建売住宅の購入費用とほとんど変わりません。
中古住宅を購入してリノベーションを行うことで、自分の好みに合わせた内装や設備にできるため、満足度も高くなるでしょう。

【参考】令和2年度 住宅市場動向調査報告書 | 国土交通省 住宅局

検討物件の多さ

中古住宅の方が、建売住宅よりも数が多いため、検討物件数も多くなります。

例えば、自分が希望するエリアがある場合、新築物件を条件に探すと数が限られてしまいますが、中古物件であれば数が多いため、自分の希望するエリアで物件を見つけることも十分可能です。
「このエリアに絶対に住みたい」という希望を持っている人は、中古物件を検討するといいでしょう。

注文住宅との違い

次に、注文住宅と比較した際の中古住宅の魅力について、費用感や満足度の点から紹介します。

費用感と満足度

国土交通省の住宅市場動向調査によると、新築の注文住宅の平均価格(土地購入資金を除く)は全国平均で3,168万円、三大都市圏平均で3,383万円という結果でした。

中古住宅は物件にもよりますが、基本的には注文住宅を新築するよりも費用を抑えられるため、費用感での満足度も高いといえるでしょう。

【参考】令和2年度 住宅市場動向調査報告書 | 国土交通省 住宅局

中古住宅のデメリット

中古住宅はコストを抑えつつ、高い満足度が得られますが、デメリットがあることにも注意しなければなりません。ここでは、具体的なデメリットを以下4つ紹介します。

  • 構造部の老朽化や経年劣化
  • 旧式の住宅様式
  • メンテナンス費用
  • 住宅ローン審査が通りにくい

構造部の老朽化や経年劣化

中古住宅の中には、構造部の老朽化や経年劣化が進行しているものも少なくありません。
構造部分の柱や梁はリフォームができないため、シロアリなどによる腐食が進んでいる可能性もあります。
そのため、細部までチェックしてみると、補強工事が必要な部分があり、予想以上に費用がかかってしまう恐れがあるでしょう。

旧式の住宅様式

中古住宅の場合、キッチンや浴室、トイレといったビルトイン設備がどうしても古くなってしまうため、大規模な工事を行って設備を新しくする必要があるでしょう。
特に、最新の設備を導入すると、多額の費用と工事期間がかかってしまいます。
「ビルトイン設備の工事はできるだけ避けたい」と考えている人は、物件探しの際に設備をチェックし、工事なしでも住める物件を選ぶことが大切です。

メンテナンス費用

中古住宅は新築住宅と異なり、メンテナンスまでの期間が短く、またメンテナンスにかかる費用も高い傾向にあるため、費用の積立が難しい点に注意しなければなりません。
住宅のメンテナンスは、10年に1回が目安とされています。
新築住宅であれば、購入してから10年間はメンテナンスがありませんが、中古住宅の場合、メンテナンス直前のタイミングで購入すると、購入後すぐにメンテナンス費用も用意しなければなりません。
メンテナンス費用は安価ではないため、中古住宅の購入費用を考える上で、次のメンテナンスがいつ行われる予定で、どのくらいの費用がかかるのかについて、チェックしておきましょう。

住宅ローン審査が通りにくい

中古住宅は建物の価値が低いため、担保力も低く、住宅ローン審査が通りにくいという特徴があります。そのため、購入時点で自己資金を多めに用意しなければなりません。

また、中古住宅の条件によっては、そもそも住宅ローンの適用条件を満たしていないケースもあります。
例えば、ローン形式の1つである『フラット35』は、建築確認日が昭和56年6月1日以降でなければならないほか、耐火構造・準耐火構造に適合していなければならないといった条件があるため、古すぎる物件の場合、条件を満たしていない可能性があるでしょう。

そのため、中古住宅の購入にあたっては、ローンが利用できる物件かどうかを購入前にチェックする必要があります。

リノベーションに適した中古住宅のチェックポイント

リノベーションを想定して、中古住宅を購入する際のチェックポイントについて解説します。 大きさや構造、築年数など中古住宅にもさまざまなタイプがあるため、ポイントを押さえたうえで適切な物件を探しましょう。

リノベーションを想定して、中古住宅を購入する際のチェックポイントについて解説します。
大きさや構造、築年数など中古住宅にもさまざまなタイプがあるため、ポイントを押さえたうえで適切な物件を探しましょう。

耐震性

近年では地震も頻発しているため、耐震性をチェックすることは安全に生活するうえで、非常に重要です。中古物件の場合、古すぎる物件だと十分な耐震性能を備えていません。

2000年6月以降に建築確認申請がされた物件であれば、木造住宅の改正建築基準法が施行されているため、法律上、耐震性が確保されています。
一方で、2000年5月以前の物件は耐震性が低いため、購入後に別途耐震補強工事を行う必要があり、費用が余計にかかる可能性があるでしょう。

築年数

築年数は物件の価格に影響します。
そのため、少しでも費用を抑えたい場合は築年数が20〜30年の物件を選びましょう。
築20年を超えている物件は、不動産価値がゼロになっているため、購入費用は土地代のみです。購入費用を土地代のみに抑えたうえで、浮いた費用を使ってリノベーションや耐震補強工事、最新設備の導入などができれば、コストを抑えつつ自分の理想とする物件を作ることができるでしょう。
リノベーションの内容によっては、新築住宅並みの環境を手に入れることもできます。

建築会社

中古住宅選びの際は、どの建築会社が建てた物件であるかどうかも重要なチェックポイントです。
例えば、大手ハウスメーカーが建てている物件は、現在の改正建築基準法が施行されるよりも前に建てられていたとしても、耐震基準を満たしているケースがあります。
このような物件であれば、耐震補強工事を改めて行う必要がありません。また、築年数が20〜30年を超えている物件を選ぶと購入費用も抑えることが可能です。

構造・工法

中古住宅の構造や工法によってはリノベーションに適していないものがあるため、注意しなければなりません。
例えば、中古住宅では『木造軸組工法』がよく利用されていますが、柱と梁から構造が組まれているため、壁をなくして部屋を広くするなどのリノベーションがしやすいです。
一方で、『2×4工法』は壁が建物を支える仕組みとなっているため、壁を取り払うなどの大規模なリノベーションには適していません。

また、鉄骨造には壁式構造とラーメン構造の2種類があります。
ラーメン構造はリノベーションに対応していますが、壁式構造は制約がかかるため、理想のリノベーションが出来ない可能性があるでしょう。

現地に訪れることで、資料にはない魅力も見つかる

物件を探す場合、インターネットや資料などで情報を収集するケースが一般的ですが、実際に現地に行ってしかわからない情報もあります。
例えば、内部の細かい部分の構造は資料ではわからず、自分で見ないと状態が把握できません。
また、建物周辺を歩いて初めて、どういった環境のエリアなのかがわかることもあります。
インターネットや資料である程度情報を集めつつ、気になる物件はできるだけ現地を訪れて自分の目でチェックすることが大切です。

リノベーションでできるこること・できないこと

中古住宅を購入後、リノベーションをして理想の家造りを考えますが、リノベーション会社に相談したところ、多くの案に「できません。」と言われた。
そんなことにならないように、リノベーションで「できること」「できないこと」をしっかり知っておきましょう。
リノベーションができるを基準知って、理想の家を探しましょう。

ここでは木造住宅と鉄筋コンクリートのマンションについての基準をまとめてみました。

リノベーションで「できること」

木造住宅

水回りの変更

キッチンの位置を変更したり、浴室の改装、トイレの増設等できる。

間取りを変える

構造上で耐震に影響がない壁などの撤去を行い間取りを変える。

窓の増減

耐震に影響がない壁に新しく窓を増設したり、今ある窓を小さくしたり無くしたりできる。

階段の場所を変える

建築基準法に適合しているか国に建築確認申請をして許可が出れば変えることができる。

減築

家族構成の変更により、使わなくなった2階部分を撤去して平屋にするなどできる。

鉄筋コンクリートのマンション

水回りの変更

配管スペースが決まっているため制約内ならばできる。

床の変更

マンションの管理規約で認められている範囲ならばできる。

間取りを変える

専有部であり構造壁でない壁などの撤去はできる。

設備の増設

構造部や共有部に差し支えない範囲でできる。

リノベーションで「できないこと」

木造住宅

柱の撤去

建物全体を支えている通し柱や柱と柱の間隔を2間以上広げる撤去はできない。

建築基準法を超えた増築

土地の広さに対して許可されている建物の最大面積があり、それを超えた増築は違反となりできない。※許可範囲は地域により異なる。

2階建てを3階建てに増築

建ぺい率の問題だけでなく、構造上の問題も含まれるためできない。

建築基準法などに抵触するリノベーション

戸建ては自由度が高いが、法律をすり抜けるような改築はどんな場合でもできない。

鉄筋コンクリートのマンション

構造部の工事

コンクリートの内側の工事は条件次第でできますが、天井や外壁に穴を開けるなどはできない。

配管の移動

マンションはキッチンや浴室の場所、構造部の中にある共有部のため大きく動かすことができない。

窓や窓枠

マンションの窓は共有部となるため、許可なくリノベーションはできない。ただし内窓を付けることはできる。

玄関の交換

玄関の外側は共有部なのでできない。ただし鍵の交換はできる。

ベランダの防水

共有部なので許可なくできない。水漏れなどがある場合は、管理組合の許可をとる必要がある。

購入前に専門家にチェックしてもらう

購入したい中古住宅が決まれば、購入申し込み後の契約前に、ホームインスペクターなどの専門家に耐震性、劣化具合など建物の状況を見てもらいましょう。売主がホームインスペクションを行っている物件もありますが、ない物件は買主がきちんと確認を行う必要があります。

リノベーションが可能な物件の基準が分かったとしても、実際に中古住宅の状態はそれぞれ違います。暮らしたい街で中古住宅の扱いが多い不動産会社に物件探しを依頼すると希望に合う物件が見つかりやすくなります。

そして、購入したい中古住宅が決まれば、購入申し込み後の契約前に、ホームインスペクターなどの専門家に耐震性、劣化具合など建物の状況を見てもらいましょう。売主がホームインスペクションを行っている物件もありますが、ない物件は買主がきちんと確認を行う必要があります。古い家は図面がないことが多く、基礎に鉄筋が入っているか、雨漏りはしていないか、シロアリ被害はないかなど、実際に物件を見てみないと購入後に損をすることもあります。
専門家がチェックすることで欠陥住宅の回避、耐震性や工事費の目安なども事前に分かるので安心して購入ができます。

ホームインスペクションについての詳細はこちらの記事をご確認ください。

リノベーションをする際にはアフターサービスも確認

新築であれば、アフターサービスや保証が充実しているのは必然です。一方リノベーションは会社によって基準が様々。
住んでから後悔しないよう、アフターサービスや保証について押さえておく必要があります。

長期保証

「長期保証!」という謳い文句はよく目にしますが、具体的にどのくらいの期間、どんな内容の保証をしてくれるのかをしっかり確認しましょう。期間と内容は会社によって異なります。

定期点検

家も健康診断が必要です。素人では分からない部分まで見てもらえるので、定期点検サービスがあると心強いです。こちらも回数や内容は会社によって異なります。

緊急対応

急な水漏れや窓ガラスの破損、鍵の紛失などで困ることがあるかもしれません。そんな緊急時にすぐに対応してくれるサービスを行っている会社もあります。

保証書の発行

民法の「瑕疵担保責任」について、売主の責任を明示した書類が発行されます。「もし構造的な欠陥があった場合、監督者(業者)の責任である」という内容が明記されていることがほとんどです。保証書の内容は難しい言葉が多いので、気になる部分はしっかり確認しましょう。

アフターサービス内容書の発行

大工工事や内装工事にも保証がつき、その内容を明記したものになります。業者によって独自の基準を定めていることが多いため、購入を決める前に内容をよく確認しましょう。

静岡市の中古住宅について

静岡市は自然豊かで温暖な気候に恵まれた暮らしやすい街です。教育施設や文化施設が数多く、子どもの情操教育にはぴったりの環境です。子育てを支援してくれる施設や制度も整っています。中古住宅をリノベーションのであれば、子育てのしやすい静岡市をぜひ有力な候補地として検討してみましょう。

静岡市の中古住宅
静岡市のマンション

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