マンション売却が決まった際、売主様が既に払い込んでいる管理費や固定資産税、その他の費用については買主様と清算します。 その清算方法について詳細に説明します。

マンション売却で管理費・修繕費・固定資産税はどうなるか?

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マンション売却時の管理費や固定資産税の清算

マンションの管理費や修繕積立金、固定資産税等はすべて先払いです。これらの費用や税金を支払い済みの売主様がマンションを売却するとき、清算はどのように行われるのでしょうか。 簡単に言えば、管理費や固定資産税は物件の引き渡し日以降が買主様の負担となり、日割り計算で清算されます。清算金が売主様に渡るのは、マンションの引き渡し・決済日です。

今回はマンション売却時の管理費や修繕積立金、固定資産税、その他費用の清算について説明します。

管理費や固定資産税の清算とは

ここで言う清算金とは、マンションの売主様が支払った管理費や固定資産税などについて、引き渡し日以降の分を買主様の負担として日割り計算し、決済日に売主様に支払うお金のことです。正確に言えば買主様から売主様に返してもらうお金です。

清算の対象となる費用や税金には次のようなものがあります。

  • 固定資産税・都市計画税
  • 管理費・修繕積立金(マンション)
  • 地代(借地の場合)
  • 共用部分の電気料金・水道料金(収益物件の場合)
  • 不動産から得られる賃料(収益物件の場合) …など

清算方法は売買契約書に記載

不動産売買契約書には清算について「引き渡し完了日の前日までの分を売主の収益または負担とし、引き渡し完了日以降の分を買主の収益または負担として、引き渡し完了日において清算します」といった内容が記載されています。 つまり、毎月支払う費用も、1年に1回支払う税金や費用も、日割り計算で清算することになります。 なお、日割り計算によって清算金に端数が生じた場合の扱いは、不動産会社によって異なります。

管理費・修繕積立金の清算

マンションの管理費や修繕積立金は、当月分を前月払いするのが一般的です。 引き渡し日より前の分は売主様、引き渡し日以降は買主様負担として清算されます。

マンションの管理費や修繕積立金は、当月分を前月払いするのが一般的です。 例えば、2月分の管理費等は1月末に指定の口座から引き落とされます。 管理費も修繕積立金もマンションの引き渡し日より前は売主様の負担、引き渡し日以降を買主様負担として清算します。

具体例を挙げて説明してみましょう。 マンションの引き渡しが4月16日だったとします。つまり、3月末の時点で所有者は売主様でした。管理費等は月末に引き落とされますから、3月末に売主様の口座から4月分の管理費等が引き落とされました。 しかし、4月16日以降は買主様がマンションの所有者になるため、同日以降の管理費は買主様が負担すべきです。 ところが、4月16日以降分の管理費等は売主様の口座から引き落とし済みです。 そこで、買主様が売主様に返すべき管理費等を日割りで計算し、マンションの引き渡し・決済日に清算するというわけです。

計算式は 管理費等の月額 × 清算する月のうち買主様の負担となる日数 ÷ 清算する月の日数 です。

仮に管理費等を月額1万4,000円とすると、 1万4,000円 × 15日(4月16日以降の4月の日数) ÷ 30日(4月の日数) となり、清算金は7,000円です。

したがって、買主様はマンションの引き渡し・決済日にマンションの売買代金と一緒に7,000円を支払います。

なお、管理費や修繕積立金は引き落としの関係で引き渡しの翌月分も売主様の口座から引き落とされるケースもあります。 また、修繕積立金は管理組合の財産であるため、売主様が居住中に修繕が行われなかったとしても、支払い済みの修繕積立金が返還されることはありません。

固定資産税等の清算

固定資産税等

固定資産税は毎年1月1日現在、法務局の登記簿に登録されている不動産の所有者に納税義務がある税金です。固定資産税の請求は毎年4月ごろに行われ、その年の4月1日から~翌年の3月31日分の納付書が届きます。都市計画税の納税義務者や請求の時期は固定資産税と同様です。

固定資産税の標準税率は1.4%で、税額は課税標準額×税率1.4%で計算されます。 自治体によって税率が1.5%や1.6%などのところもあります。

土地に対する固定資産税・都市計画税では、住宅用地の特例が設けられています。具体的には、住宅の敷地として利用されている土地(住宅用地)は、固定資産税・都市計画税が軽減されます。

固定資産税等の清算

マンションの売却に伴い、固定資産税・都市計画税も管理費・修繕積立金と同じように清算を行います。ただし、管理費等は基本的に1ヶ月分を日割り計算しますが、固定資産税等は1年分を日割り計算します。 つまり、売主様がひとまず1年分を納付した固定資産税等について、所有権移転後の日数分については買主様の負担とし、マンションの引き渡し日に買主様から返還してもらいます。

建物の取り壊し日に注意

売買の対象となる土地の上に古い建物があり、売主様が建物を取り壊して更地にしてから買主様に引き渡す契約になっているときは、取り壊すタイミングに注意が必要です。タイミングによっては固定資産税・都市計画税の金額が増えてしまうからです。

例えば、今年中に売買契約を結び、引き渡し日を来年に設定したとします。この場合、今年中に建物を取り壊してしまうと、来年の1月1日時点で土地の上には建物がありません。 先ほど述べたように、住宅の敷地として利用されている土地(住宅用地)の固定資産税・都市計画税は軽減される制度がありますが、建物がなければ更地の扱いとなり、税額が上昇してしまうのです。 このようなミスを防ぐため、建物の取り壊しや清算について不動産会社の担当者のアドバイスを求めるようにしましょう。

地域によって異なる起算日

固定資産税等の清算については地域によって違いがあります。何が違うのかといえば、日割り計算の起算日です。 関東より北では1月1日を起算日として清算する地域が多く、静岡県でも関東のお客様と取引のある不動産会社は1月1日起算で清算をすることがあるそうです。 一方、中京圏より西では4月1日を起算日とする地域が多く、静岡県でも4月1日を採用する不動産会社が多いようです。

固定資産税の清算の計算式は、次の通りです。

固定資産税等の年額 × 清算する年のうち買主様の負担となる日数 ÷ 365日

具体的に計算してみましょう。管理費・修繕積立金の清算の例と同様に、4月16日にマンションの引き渡し・決済が行われたとします。 固定資産税等の年額は10万円とします。 清算の起算日は静岡県の慣習にならって4月1日とします。

すると計算は、 10万円×350日(4月16日~翌年3月31日までの日数)÷365 で、清算金は9万5890円となります。

駐車場代や組合費、町内会費の清算

駐車場代や組合費などマンションを利用するために必要となる諸経費についても、清算を行うのかどうか不動産会社の担当者に確認しておきましょう。 借地権つきのマンションでは、借地代なども清算の対象となります。

電気・水道は当日のメーター清算が便利

電気やガス、水道などは売主様が解約してから買主様へ物件を引き渡します。しかし、売主様が退去した日に解約してしまうと、その後の清掃や引き渡し時のエアコンの動作確認などができずに不便です。 そのため、電気と水道については供給元の事業者に連絡し、引き渡し日の当日清算にできるとよいでしょう。

売主様が支払うべき管理費などはきちんと払っておく

管理費等の清算金は売主様が受け取るお金ではありますが、元はと言えば支払い済みのお金を買主様から返してもらう性質のものです。マンションの引き渡し・決済が完了するまでは売主様が所有者であり、管理費等をきちんと支払わなければなりません。 仮に売主様が管理費等を滞納したままマンションを売却した場合、法律上は買主様が支払いの債務も承継することになります。しかし、実務上は買主様から売主様に対し不足分を請求できるため、売主様が支払わずに済むということはありません。

清算金を受け取る決済日とは

売主様が買主様から清算金を受け取るのは、マンションの引き渡し日・決済日です。 決済とは、買主様に対するローン実行や、売主様から金融機関に対するローン残債の支払い、登記申請、そして諸費用の清算などを同日に行う手続きです。 通常は売主様と買主様、不動産会社の担当者、金融機関の担当者、司法書士が一同に集まって行われます。

決済の流れ

大きな金額が動く決算は買主様が融資を受ける金融機関で行われるのが一般的です。決済ではまず、買主様が住宅ローンの手続きを行い、融資を受けた資金で売主様への支払いを行います。 売主様が先払いした管理費や修繕積立金、固定資産税等については、すでに述べたような方法で清算金を計算し、買主様から売主様へ手渡します。 次に、売主様の住宅ローンに残債がある場合、買主様から受け取った売買代金でローンを一括返済します。続いて司法書士によって抵当権抹消と所有権移転の登記手続きが完了されます。 不動産会社に対する仲介手数料の支払いも行われ、売主様から買主様に物件のカギや重要事項確認書などが手渡され、決済は終了します。

清算のポイントを頭に入れておく

マンションを売却する際の管理費や修繕積立金、固定資産税等の清算についてご説明しました。清算の起算日などを知っておき、清算金に間違いがないかどうか確認できるようにしておきましょう。また、今回ご紹介した清算金は売主様が受け取るお金ですが、不動産会社への仲介手数料や抵当権抹消登記費用など売主様が現金で支払う費用もあることを覚えておきましょう。

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