不動産・土地の権利証・登記識別情報通知を紛失した場合の対処法、売却方法について解説。再発行や権利証・登記識別情報通知が不要な場合をご紹介します。

不動産・土地の権利証・登記識別情報通知を紛失しても売却はできる?

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不動産・土地の権利証は、売却時に登記情報の確認をスムーズに行うために必要となる書類です。
しかし、普段はあまり使用する書類ではないため下記のような方は多いのではないでしょうか。

  • 紛失して見つけられない
  • 保管場所を忘れた
  • 保管したはずの場所にない

本記事では、権利証の概要や権利証を紛失した場合の対処法などについて解説します。
これから不動産・土地の売却を考えている方は、ご一読ください。

権利証とは?

権利証とは、土地や建物といった不動産の所有権を証明する書類です。登記識別情報とは、数字やアルファベットを組み合わせた12桁の符号です。

権利証とは、土地や建物といった不動産の所有権を証明する書類です。
要するに「この土地の所有者は私です」と対外的に示すための書類といえます。
また権利証とは通称で、平成18年以前の正式名称は「登記済権利証」です。

権利証に代わり、登記識別情報に変更

平成18年以降は法改正により、権利証の正式名称は「登記識別情報」に変更されました。
登記識別情報とは、数字やアルファベットを組み合わせた12桁の符号です。

登記識別情報とは?

登記識別情報は不動産登記の真正性を証明するために活用されます。 第三者に登記識別情報を知られてしまうと悪用の恐れがあるため、金庫に保管するなど厳重な取り扱いが求められます。

登記識別情報は、目隠しシールや袋とじの状態で交付されるため、簡単に確認できません。
また、登記識別情報は不動産登記の真正性を証明するために活用されます。
第三者に登記識別情報を知られてしまうと悪用の恐れがあるため、金庫に保管するなど厳重な取り扱いが求められます。
登記識別情報の効力は「12桁の符号」にあり、通知された書面にはありません。
仮に通知された書面を紛失しても、「12桁の符号」が合っていればコピー・メモなどのような形であっても効力は認められます。

権利証・登記識別情報通知を紛失し、不動産・土地を売却する場合の注意点

権利証・登記識別情報通知を紛失し、不動産・土地を売却する場合の3つの注意点

権利証を紛失した状態で、不動産・土地を売却をする場合のポイントは、下記の3つです。

  • 決済直前に紛失したことがわかっても間に合わない
  • 保管場所をもう一度確認
  • 相続による売却の場合は権利証が不要

決済直前に紛失したことがわかっても間に合わない

不動産・土地の売却の決済直前に、権利証・登記識別情報通知の紛失に気づいても、間に合いません。
権利証がないと、所有権を移転できないためです。
不動産・土地の売却時には、同時に法務局へ所有権移転登記も行います。
民法のルールで、登記の手続きを行わないと第三者に所有権を主張できません。
決済直前だと、後に紹介する対処法の実践も難しいです。
不動産・土地の売却を予定している方は、今の段階で権利証を探してください。

保管場所をもう一度確認

権利証の紛失に気がついたら、まずは保管場所をもう一度確認しましょう。
また、下記の場所も併せて確認してください。

  • 大事なものを保管する場所
  • 書類と書類の間
  • 貸金庫

相続による売却の場合は権利証が不要

例外として、相続による売却の場合は権利書が不要です。
所有者が亡くなると、所有権の本人確認が行えません。
相続手続きを行うと、新たな「登記識別情報通知」が発行されます。
新しく発行された「登記識別情報通知」を利用することで、元々の権利証がなくても売却が可能です。

権利証・登記識別情報通知を紛失した場合

権利証・登記識別情報通知を紛失した場合はどうしたらいい?

権利証を紛失した場合の疑問を下記4つ解説します。

  • 再発行はできるの?
  • 権利証・登記識別情報通知の再発行はできないが、所有権はなくならない
  • 権利証・登記識別情報通知が必要な場合
  • 権利証・登記識別情報通知が不要な場合

再発行はできるの?

権利証・登記識別情報通知の再発行はできません。
ただし、先述したように登記識別情報で効力を持つのは、12桁の符号です。
12桁の符号が分かれば、コピーやメモなど保管の形式は問いません。

権利証・登記識別情報通知の再発行はできないが、所有権はなくならない

権利証を紛失しても再発行はできませんが、所有権はなくなりません。
権利証は、対外的に不動産・土地の所有権を証明するためのものです。
不動産・土地の売買の際は、法務省に保管されている権利証の現本と照らし合わせ、登記事項の確認が行われます。
あくまで、権利証は確認手段の一つです。
権利証だけで不動産・土地の売買や担保に入れることは難しいため、簡単に所有権を失うことはありません。

権利証・登記識別情報通知が必要な場合

権利証は確認手段の一つです。
しかし、下記2つのことを行う場合は、権利証・登記識別情報通知は必須となります。

  • 不動産・土地を売却する場合
  • 贈与や不動産を担保にする場合

不動産・土地を売却する場合

不動産・土地を売却する場合は、売主が権利証を用意しなければなりません。
他に必要な書類は、下記を参照してください。

  • 住民票
  • 印鑑証明書
  • 固定資産評価証明書
  • 固定資産税・都市計画税納税通知書
  • 建築確認通知書・検査済証
  • 物件状況等報告書
  • 収入印紙

贈与や不動産を担保にする場合

売却の他に権利証が必要な場合は、贈与や担保に入れるときです。
贈与とは、当事者一方の財産を無償で相手に贈る意思表示を示し、相手が承諾することによって成立する契約のことです。
例としては、親から子への生前贈与が挙げられます。

担保に入れるとは「金融機関でローンを組むときにローンを支払えない場合に備えて、ローンの支払い手段として、あらかじめ不動産を金融機関に提供しておくこと」です。
不動産担保の例としては、住宅ローンの借り換えが挙げられます。

権利証・登記識別情報通知が不要な場合

一方で、権利証が不要な場合は、下記の2つです。

  • 相続する場合
  • 結婚して姓が変わるの場合や引っ越しして住所が変わる場合

相続する場合

相続を行う場合は、不動産の所有者は死亡しており相続人の単独申請となるため、権利証は不要です。
相続の場合は、戸籍謄本などの添付によって登記申請の真正性を担保します。

結婚して姓が変わる場合や引っ越しして住所が変わる場合

結婚して姓が変わる場合や引っ越しして住所が変わる場合も権利証は不要です。
名義変更を個人で行う場合は、法務省で手続きします。
名義変更には「必要書類」「1物件につき1,000円の登録免許税」が必要です。
また必要書類とは主に下記を参照ください。

  • 不動産の登記事項証明書
  • 住民票
  • 戸籍謄本

不動産・土地の売却を権利証なしで行う3つの方法

不動産・土地の売却を権利証なしで行う3つの方法

不動産・土地の売却には原則として権利証が必要ですが、下記3つの方法を活用すれば権利書を紛失していても、不動産・土地の売却を行えます。

  • 法務局の事前通知制度を利用
  • 司法書士・土地家屋調査士による本人確認
  • 公証人による本人確認

方法1)法務局の事前通知制度を利用

事前通知制度とは、登記申請時に登記識別情報を提供できない場合に、法務省が申請人に対して「登記申請が行われたこと」申請者自身が登記申請したと申し出る旨」を通知する書面を発送し、期間内に登記名義人から「間違いない旨」の申し出があった場合に登記を行う制度です。

事前通知制度のメリットは、費用が掛からないことです。
また、デメリットは「登記を行うまでに時間が掛かってしまうこと」「登記名義人からの通知が来なければ申請が無効となること」の2つが挙げられます。

静岡県の各エリアの法務局一覧よりご確認ください。
静岡地方法務局 管内法務局一覧

方法2)司法書士・土地家屋調査士による本人確認

司法書士・土地家屋調査士などの資格者を登記官代理とし、本人確認を行う制度もあります。
登記官代理人は登記申請者と面談し、本人確認書類(パスポートなど)を確認のうえ、下記のような不動産・土地に関する事項を聴取し本人確認を行います。

  • 物件を購入した経緯
  • 購入後の委託先
  • 今回売却する理由

登記代理人は登記申請者の本人確認が取れたら「本人確認情報」という書類を作成します。
「本人確認情報」は権利証の代わりとすることが可能です。

専門家に依頼するメリットは「面倒な作業を代行してくれること」といえます。
また、デメリットは専門家によって異なりますが「5万円〜10万円程度の費用が掛かること」です。

方法3)公証人による本人確認

公証人による本人確認は、登記申請者が公証役場に出向いて公証人に本人確認情報の作成を行ってもらう制度です。
公証人に依頼する場合は、司法書士への委任状や印鑑証明書などの必要書類を揃えなければなりません。

公証人による本人確認のメリットは「司法書士などの専門家に依頼するよりも費用(数千円程度)が安価になること」です。
また、デメリットは「必要書類を揃えるのに手間が掛かること」「平日に公証役場へ出向かなければならないこと」の2つです。

静岡県の各エリアの公証役場一覧よりご確認ください。
静岡地方法務局 公証役場一覧

権利証を紛失したときの対処

権利証を紛失したときの対処

権利証を紛失した場合は、下記3つの対処法をお試しください。

  • 権利証を悪用される場合はほとんどない。
  • 「不正登記防止申出」で不正な登記変更がないか確認
  • まずは公証役場に相談

権利証を悪用される場合はほとんどない。

そもそも権利証を悪用されることは、ほとんどありません。
登記申請は権利証のみでは行えず、印鑑証明と実印も必要です。
また、権利証の原本は法務省に保管されています。
登記情報の変更を行う場合、原本と情報が一致しているか厳格な審査がなされ、登記申請の可否が判定されます。

上記の理由から登記情報の変更は簡単にできず、権利証を悪用される可能性は低いです。

「不正登記防止申出」で不正な登記変更がないか確認

「不正登記防止申出」とは、不正な登記がなされる差し迫った危険がある場合の制度です。
登記名義人などが、差し迫った危険がある旨を申告し、不正な登記が行われるのを防止します。
上記の申し出から3ヶ月以内に登記申請が行われた場合は、法務局は申出人にその旨を伝えるため、不審な登記申請にすぐに気がつくことが可能です。
「不正登記防止申出」を提出すると、登記申請人に対して法務局の登記官は出頭を求めます。
登記官は登記申請人へ質疑をしたうえ、文書を提出させ本人確認を行うというのが「不正登記防止申出」の流れです。
「不正登記防止申出」を行うと、登記官が本人であるとの確証を得られない場合、申請された登記は却下される可能性が高いといえます。

まずは公証役場に相談

最も手軽な対処法は、公証役場への相談です。
公証人との面談前に、これからの手続きや必要書類などについて説明を受けられます。
さらに必要書類を用意してから、本人確認を行った上で登記申請の準備も進めていくことも可能です。

他には最寄りの法務局や司法書士へ相談する方法もあります。

静岡県の司法書士会よりご確認ください。
静岡県 司法書士会

まとめ

不動産・土地の権利証や登記識別情報は、普段はあまり使用する書類ではありませんが、不動産・土地を売却する場合、贈与や不動産を担保にする場合には必須の書類です。
権利書を紛失していても、不動産・土地の売却を行う方法はありますが各方法にメリット・デメリットがあるため確認して行いましょう。
不動産・土地の権利証や登記識別情報は紛失しても再発行はできませんが所有権がなくなることはないので焦らず、まずは公証役場に相談し「不正登記防止申出」で不正な登記変更がないか確認しましょう。

その他、静岡県で不動産・土地の売却でお困りであれば、しずなびへお気軽にご相談ください。
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静岡県の不動産売却・高価買取【しずなび】

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