外壁のひび割れをした家の売却:価格への影響と修繕の完全ガイド

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外壁のひび割れをした家の売却:価格への影響と修繕の完全ガイド

外壁にひび割れが生じている家の売却は可能ですが、ひび割れがあることで物件価格が低下し、売れにくくなります。

ひび割れが生じた物件の売却を検討している方は、以下のような悩みを抱えているでしょう。

  • 外壁のひび割れは売却価格にどの程度影響するか
  • ひび割れを修繕してから売却すべきか
  • ひび割れを補修するメリットとデメリットがわからない

本記事では、外壁のひび割れの種類や原因、放置する問題点、外壁のひび割れが売却価格へどう影響するか、売却前に修繕すべきかメリットとデメリットを説明します。

外壁にひび割れがある物件の売却を検討している方は、ぜひ最後まで読み参考にしてください。

外壁のひび割れとは

外壁のひび割れとは

住宅における外壁のひび割れの概要を解説します。
ひび割れの原因や種類、問題点を把握して、適切にひび割れに対処しましょう。

外壁のひび割れの原因

外壁のひび割れの原因は建物の老朽化や地盤や自然災害の影響、また施工時の材料によるものなど、さまざまな要因によって発生します。

建物の老朽化

建築物は完成した時点から徐々に劣化していき、外壁も老朽化します。日本は気候変動が激しい地域であり、強い紫外線や長雨、台風などの影響を強く受けるためです。長い年月風雨にさらされる外壁は、老朽化の影響を強く受けます。

たとえば紫外線はコンクリートやモルタル外壁を乾燥させ、収縮・膨張を引き起こします。急激な収縮や膨張を繰り返すことで、乾燥した外壁がひび割れてしまいます。

雨や台風なども同様に外壁に過度の湿気や衝撃を与え、ひび割れの原因となるでしょう。

地盤沈下や地震による影響

住宅を建築する土地の地盤が弱い、または水が徐々に侵食することで沈下し、住まいが傾くケースがあります。
弱い地盤の上に住宅を建築する際は地盤を新設するケースがあるため、築後数年で徐々に地盤沈下が見られ、外壁がひび割れるケースが多いです。

また同様に、地震の揺れが原因で外壁に強い力が加わり、外壁がひび割れるケースもあるでしょう。
地震大国である日本は頻繁に地震があるため、地震が多い地域では外壁にひび割れが生じるリスクが高いです。

施工・材料選択のミスによる欠陥

通常住宅建築は、十分な強度を想定して施工方法や材料を選びます。
しかし、適切な施工方法を選んでいないことで強度が不足し、外壁にひび割れが生じるケースがあるでしょう。

また、コストを抑えるために品質の悪い塗料や外壁材を用いた場合も、ひび割れが発生しやすいです。

外壁のひび割れの種類とその問題点

外壁のひび割れには髪の毛のように細いひび割れ(ヘアークラック)と、外壁の内部から生じる外壁本体のひび割れ(構造クラック)があります。
外壁のひび割れの種類と問題点を理解し、必要な修繕を行いましょう。

表面のひび割れ(ヘアークラック)

外壁表面に髪の毛状に現れるひび割れをヘアークラックと呼びます。安価な塗料を使用した場合や材料の劣化で生まれるクラック幅0.3mm以下、深さ4mm以下のひび割れです。

モルタル外壁・コンクリート外壁に現れやすいひび割れで、構造には影響がないため直ちに修繕する必要はありません。

ただし、ヘアークラックを放置しておくと雨水が外壁に浸透してしまい、外壁が劣化しやすくなります。クラックが大きくなっていないか定期的に確認し、幅が広がっているようなら修繕を依頼しましょう。

外壁本体のひび割れ(構造クラック)

幅0.3mmを超える大きなクラックは、外壁本体のひび割れが原因です。地震によって強い力が加わるなど、構造に歪みなどが生じた際に発生します。
また、先ほど紹介したヘアークラックのような繊細なクラックが、時間経過によって構造クラックになる場合もあります。

構造クラックと呼ばれる通り、外壁構造自体がひび割れているため、早急な補修を必要とします。

放置しておくと建物の強度が低下し、外壁の劣化や腐食を引き起こすため、工務店や専門業者にメンテナンスを依頼してください。

外壁のひび割れが売却時に及ぼす影響

外壁のひび割れが売却時に及ぼす影響

住宅の外壁がひび割れていると、物件が実際の築年数以上に古く見え、メンテナンスされていないという印象を与えます。

住宅の外観は物件購入者の購入意欲に大きく影響するためです。

そのため外壁のひび割れの状態によっては売却に時間がかかる、または劣化した住宅だとして査定価格が下がる可能性もあるでしょう。

購入者から見た外壁のひび割れの印象の低下

外壁がひび割れたまま物件を売りに出すと、購入希望者は物件の状態が悪いと判断します。
築年数が同等でも、修繕を行い外壁が綺麗な状態の物件は新しく見えるためです。

購入者が中古住宅を購入する際に重視するポイントは物件の状態です。外壁が補修されていない物件は売買市場では不利になるでしょう。

売却が難航

外壁のひび割れがあると物件の印象が悪くなり、購入に繋がりにくくなります。
老朽化した物件は安価で購入できる点がメリットですが、購入後に買い手がリフォームや修繕を行う必要があるためです。

購入者としては綺麗な物件を可能な限り安く買いたいと考えるため、当然買い手がつきにくいでしょう。

価格の大幅な下落

外壁のひび割れの修繕が行われていないと、買い手がつきにくくなります。売却時間が長引くと、売り出し価格を下げるしか選択肢がありません。

購入者としても将来の修繕コストを想定するため、購入価格は抑えたいはずです。

媒介仲介会社からも価格を下げるようアドバイスされるケースが多く、想定したより安く物件を売ることとなるでしょう。

ひび割れは修繕するべきか否か

ひび割れは修繕するべきか否か

物件の状態を維持し、売却時の価格を少しでも上げるために修繕を考えている所有者の方も多いでしょう。
しかし、修繕にはかなりのコストがかかるためメリットとデメリットを比較したうえで、本当にメンテナンスが必要か検討しなければなりません。

修繕のメリット

外壁にあるひび割れを修繕するメリットは主に3つあります。外壁のひび割れを補修すれば、物件の価値を維持して物件が売れやすくなるでしょう。また、物件構造自体の問題を修繕時に改善し、物件の安全性を高められます。

価格維持または増加

外壁のひび割れを修繕し、美しい外観を保つことにより、物件価格を維持できます。
キッチンリフォームなどの付加価値、立地条件や周辺環境の変化によっては、購入時より物件価値が上がるケースもあるでしょう。

メンテナンスが適切に施されているため、買い手側の印象も良くなり、売却時の交渉も有利に進められます。

売却の迅速化

物件の条件が良いほど、買い手がつきやすくなります。外壁にひび割れがなく、補修されている状態は見た目も良いため、買い手の購買意欲を刺激するでしょう。

物件売買は条件によってはかなりの時間を要しますが、補修によって早く買い手がつく可能性が上がります。

構造的問題の発見

外壁のひび割れの補修により、構造における問題点を発見できます。構造クラックは物件の構造自体から生じるひび割れのため、早めに補修しないと物件の強度にかかわる重要度の高いひび割れです。

早めに補修することで物件強度を高め、安全に暮らせるよう補強工事を行えます。

修繕のデメリット

外壁のひび割れを修繕するためには費用がかかります。また、ひび割れの規模によっては大規模な工事が必要となり、長時間かけて修繕しなければなりません。
また、ひび割れの補修工事の際にひび割れ以外の物件の問題点が見つかり、さらに補強工事が必要となる可能性もあるでしょう。

修繕コストが発生する

外壁のひび割れを修繕すると、当然ながら修繕コストがかかります。ひび割れの程度によって修繕費は異なりますが、構造クラックなど構造に問題がある場合はかなりの費用がかかるでしょう。

物件の築年数によっては、修繕費用と物件売却価格が見合わないケースがあるため、よく検討してから修繕するか決める必要があります。

修繕する時間

外壁のひび割れを修繕するためには、クラック幅や地盤の問題、構造などを調査します。調査したあとに工事の段取りを組み、着工する流れとなるため売却までに余裕をもった計画が必要です。

工事に時間がかかるため、売却できるタイミングが遅れてしまう可能性があります。物件売却はタイミングも重要であるため、修繕完了を待ってから売ると適切な売却時期を逃すリスクもあるでしょう。

予期しない問題の発見

ひび割れの原因以外に、物件構造や基盤などに問題が見つかる可能性もあります。予期しない問題が発見された場合、追加の工事が発生し、コスト・時間が嵩みます。

今後も居住する場合は問題点を解決した方が安全性が高まりますが、物件売却時期がさらに先になる可能性がある点はデメリットです。

修繕コストと売却価格への影響

修繕コスト

修繕コストは実際にプロに見てもらい見積をもらわないとわかりません。修繕の種類や範囲、選ぶ業者や材料の種類や工法により大きく変わります。外壁のひび割れだけであれば比較的コストは低いかもしれませんが、構造的な問題を伴う場合は高額なコストを要する場合があります。

売却価格への影響

修繕を行えば必ずしも価格が上昇するわけではありません。物件の間取りや立地などが良い場合などに、購入希望者により安心感を与えることや見栄えが良くなることで価格が上昇する可能性があります。一方で、家屋は取り壊し新たに建てたいと考える方もいらっしゃいます。その場合修繕コストは無駄になってしまいます。市場の状況なども含めて修繕を行うか検討するとよいでしょう。
売却を行う会社などにまずは相談をして市場や家の状況を確認して、計画を立てることがおすすめです。

プロによる診断の重要性(ホームインスペクション)

適切な修繕策の提案

損傷の程度や物件の価値に与える影響を正確に判断してもらいましょう。外見だけでなく、潜在的な構造的問題なども発見できます。そのうえでおおよそのコストがわかるので、その情報を元に物件価格を決定していきましょう。

購入者への信頼性

プロに診てもらうことは購入者にとっても信頼性を確保できる証明にもなります。診てもらった結果から修繕を行うことで物件の不安要素を解消でき、良い条件での売却にも繋がる可能性があります。

適切な修繕業者の選び方

適切な修繕業者の選び方

実績と評価

まずは修繕業者の過去の実績や評判をチェックしましょう。同じような修繕実績があるかや良い評価があるならば、質の高い仕事を提供する証拠です。

専門性と経験

外壁の材質やひび割れの種類はさまざまです。今回修繕が必要な外壁に対する専門知識を持っているのか、またその経験があるならば安心して依頼することができます。

見積もりとコスト

修繕業者からは詳細な見積もりをとりましょう。価格だけでなく、作業の内容や期間も検討する必要があります。複数の業者から詳細な見積もりを取ることで、適切な修繕や適切な価格がわかるようになります。ただ、多く取りすぎると何が適切かがわからなくなるので見積もり依頼する業者を厳選してから行いましょう。

保証とアフターサービス

修繕はその時よければ良いというものではありません。購入希望者が安心して住めるために行うため、長期に渡り安心を提供できる保証があるかや、作業後のフォローアップがあるのかも注意しておきましょう。

コミュニケーション

最後に、修繕業者とのコミュニケーションも大切です。あなたの懸念や要望を理解し、作業に対する明確な説明を行なった上で作業に取り掛かられるかは重要です。信頼のある正しい修繕が行われるためにも明確な説明があるかないかは見ておきましょう。

修繕を行うタイミング

修繕を行う最適なタイミングは、物件の状態と市場の状況、そして売却をするあなた自身の財務状況によります。それぞれの概要を紹介します。

物件の状態

物件に目立つひび割れがある場合は、早めに修繕しましょう。外壁のひび割れは購入希望者にとって見てすぐにわかるものです。またそれだけではなく、ひび割れから雨水の浸透により更に状態を悪化させる原因になりかねないため早めの修繕をおすすめします。

市場の状況

市場が売り手市場、すなわち買いたい人が売り物件より多い場合は、一部の修繕を行わなくても十分に売却できる可能性があります。逆に市場が買い手市場、すなわち買いたい人よりも売り物件が多い場合は、他の物件よりも魅力を高めるために修繕が必要になります。

財務状況

修繕には費用がかかります。その費用を負担できることが大前提です。そして修繕したことで物件価格が修繕コスト以上に利益が出る場合に修繕を行うことが賢明です。財務状況として無理がない時に行いましょう。

外壁にひび割れが生じた家を売却するコツ

外壁にひび割れが生じた家を売却するコツ

これまで紹介してきたように外壁のひび割れの状態で取るべき対策は変わってきます。そして最終的に売却するためのコツを紹介します。

ホームインスペクションを受ける

ひび割れのある家を売却するときは、ホームインスペクションを受けて家の状態を正確に購入希望者へ伝えましょう。伝えることで状態や今後の生活に対する見通しが持て安心して購入ができるようになります。
ホームインスペクションの内容を重要事項説明に記載することは義務化されてはいませんが、深刻なひび割れなどを購入者へ伝えなかった場合、告知義務違反となり契約不適合責任に負わされる可能性があります。
トラブルを避けるためにもホームインスペクションを受けておくと安心です。

価格交渉を受け入れる

基礎にひび割れがある家は、なかなか買主が現れないことは十分にあり得ます。
納得の行く売却価格にならないケースもありますが、価格交渉を受け入れ、スムーズな売却を考えることも必要です。
修繕のコストなどを知っておくと、価格交渉の基準も見定めることができますので、修繕会社に見積をもらうようにしましょう。

買取を行なっている会社に買い取ってもらう

家を売却する方法はいくつかあります。仲介のように不動産会社が売主と買主の間に入り売却のサポートをしてもらうものもあれば、不動産会社が家の買取を行い売主に売却金を支払う方法もあります。買取の場合は売主は買主が現れるのを待たずに家を売却できるため、ひび割れがあることでの売却の遅延なども考えることなく、早く売り現金化することができます。
買取についての詳細はこちら

買取の場合、売却価格は相場の7〜8割になってしまいますが、維持管理費や固定資産税なども考え、買い手がつかない家を持ち続けることで損をする可能性も考慮して検討しましょう。

不動産会社はリフォームやリノベーションを行い、新たな価値を生み出し売却することもできるので、意外な高値で買取を行なってくれる場合もあります。
仲介だけでなく、買取も視野に入れ不動産売却の会社を探すようにしましょう。
しずなびでは仲介と買取どちらも行なっております。静岡で売却をお考えならお気軽にご相談ください。
しずなびの買取による売却

まとめ

外壁にひび割れがある物件の売却を考えている場合、まず重要なポイントは、ひび割れの程度を正確に把握することです。ひび割れの程度によっては、修繕を行うことで物件価格を維持または増加させることが可能です。
しかし、修繕には費用がかかりますので、修繕費用と物件売却価格が見合わないケースもあります。そのため、修繕を行うかどうかは物件の状態と市場の状況、財務状況を考慮して決定することが重要です。
また、修繕を行う場合は、適切な修繕業者を選ぶことも大切です。業者の選定は、過去の実績や評判、専門性と経験、見積もりとコスト、保証とアフターサービス、コミュニケーションの観点から行うと良いでしょう。
以上のポイントを考慮に入れ、最終的には不動産売却のプロにご相談ください。

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