中古住宅、リフォーム市場の活性化と住宅ストックの質の向上を目指して 【フラット35】リノベ
目次
リフォーム一体タイプと買取再販タイプで利用可能
住宅金融支援機構はこのほど、中古住宅の購入と併せてリフォーム工事を行う場合に、借り入れ金利を「フラット35」の借入金利から一定期間年率0.6%引下げる制度「フラット35リノベ」を創設。10月1日から申込みの受付けを始めると発表した。
「フラット35リノベ」は(1)中古住宅を購入して性能向上リフォームを行う場合の《リフォーム一体タイプ》と、(2)住宅事業者により既に性能向上リフォームが行われた中古住宅を購入する《買取再販タイプ》に利用できる。一定の基準を満たす性能向上リフォームのほか、インスペクション(住宅診断)や瑕疵保険の付保などを行うことが融資の要件。既存住宅部分のすべてを取り壊す工事を行う場合は対象外となる。
金利引下げ期間は、10年間の金利Aタイプと5年間のBタイプで、ともにフラット35の借入金利から年率0.6%引下げる。受付け期間は2017年3月末までだが、予算金額に達する見込みとなった場合は受付けを終了する。
なお「フラット35」リノベは、「フラット35」を活用した性能向上リフォーム推進モデル事業として住宅金融支援機構が独自に実施するもの。中古住宅、リフォーム市場の活性化と住宅ストックの質の向上を図ることを目的に、本格的な制度の導入に向けて、制度の効果や有効性を検証するために試行的に実施される。
■ 【フラット35】リノベの金利引下げプラン
【フラット35】リノベ 金利Aプラン の技術基準
(1)から(6)までのうちいずれか1つ以上の基準に適合させる性能向上リフォームを行うこと
省エネルギー性
- (1)認定低炭素住宅
- (2)一次エネルギー消費量等級5の住宅
- (3)性能向上計画認定住宅(建築物省エネ法)
- 耐震性 (4)耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)3の住宅
- バリアフリー性 (5)高齢者等配慮対策等級4以上の住宅(共同住宅の専用部分は等級3でも可)
- 耐久性・可変性 (6)長期優良住宅
【フラット35】リノベ 金利Bプラン の技術基準
(1)から(5)までのうちいずれか1つ以上の基準に適合させる性能向上リフォームを行うこと
省エネルギー性
- (1)断熱等性能等級4の住宅
- (2)一次エネルギー消費量等級4以上の住宅
- 耐震性 (3)耐震等級(構造躯体の倒壊等防止)2以上の住宅
- バリアフリー性 (4)高齢者等配慮対策等級3以上の住宅
- 耐久性・可変性 (5)劣化対策等級3の住宅で、かつ維持管理対策等級2以上の住宅
【フラット35】リノベの毎月の返済額・総返済額の試算
【試算例】借入額3,000万円(融資率9割以下)、借入期間35年、元利金等返済、ボーナス返済なし、借入金利年0.93%の場合 ※2016年7月において返済期間が21年以降35年以下、融資率9割以下の場合で取扱金融機関が提供する最も多い【フラット35】の金利
編集協力 静岡情報通信