2018年に相続法が大幅改正され、従来は相続税が課されなかった財産規模でも、課税対象となるケースが増えています。 突然相続となったときに困ることがないよう相続税の基礎知識を学び事前対策しておくと安心です。

相続は突然やって来る!?不動産相続税の基礎知識を仕入れよう

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円滑な資産継承のために。不動産に関する相続税の基礎知識

2018年に相続法が大きく改正され、配偶者居住権の創設などが話題になりました。それに先立って2015年からは相続税の基礎控除額が従来の6割まで縮小されました。この基礎控除額の引き下げによって、従来は相続税が課されなかった財産規模でも、課税対象となるケースが増えています。 相続は突然やってくるため、次世代が相続税の負担で困ることがないように事前対策が必要です。今回は、不動産に関連する相続税の基礎知識をお伝えします。 相続法改正により配偶者の居住権が長期的に保護される権利が新設されました。 これまでは建物を取得した場合はほかの財産を受け取れない制度でしたが、改正後は 自宅に居住しながら財産も受け取れるようになりました。

相続税

相続税とは、個人が被相続人から相続によって財産を取得した場合に、その財産に課される税金です。被相続人は亡くなられた方のことです。

基礎控除額の引き下げ

2015年1月1日以降発生の相続から、新相続税法が適用されています。基礎控除額は次のように改正されました。
「遺産に係る基礎控除額」 = 3,000万円 + (600万円 × 法定相続人の数)
相続税の課税対象となる財産の評価額の合計が、この「遺産に係る基礎控除額」を超える場合、相続税の申告をする必要があります。 相続税がかかるかどうかの目安は、正味財産(財産 – 債務)で5,000万円です。相続人が配偶者と子2人の計3人として上述の計算式で基礎控除額を求めると、4,800万円となるためです。

相続税の申告と納税

相続税を申告する必要がある場合は、相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内に、被相続人の住所地を所轄する税務署に申告書を提出しなければなりません。またこの申告期限までに納税も行うことになっています。 申告書の提出期限に遅れて申告と納税をした場合には、原則として加算税と延滞税がかかります。

相続した不動産の評価方法

相続した宅地と建物の評価方法は、次の通りです。
  • 宅地 宅地の評価方法には「路線価方式」と「倍率方式」があります。
    • 路線価方式」 路線価が定められている地域では、この評価方法を用います。 路線価とは、市街地の路線(道路)に面した土地の評価額のことです。 宅地の価額は路線価を宅地の形状などに応じて調整した後、面積をかけて計算します。
    • 倍率方式」 路線価が定められていない地域の評価方法です。 宅地の固定資産税評価額に一定の倍率を掛けて計算します。
  • 建物 固定資産税評価額で評価します。

相続税の計算

例えば、相続税の課税対象となる財産の評価額の合計額が1億円とします。 そして、配偶者が8,000万円、子2人が1,000万円ずつ相続した場合、「遺産に係る基礎控除額」は先ほども計算した通り、4,800万円です。 つまり、課税の対象となる課税遺産総額は、1億円から4,800万円を差し引いた5,200万円となります。 この課税遺産総額を法定相続分であん分したり、決められた税率をかけたりすると、最終的に相続税の額は配偶者0円、子63万円ずつとなります。 配偶者が0円となるのは、「配偶者の税額軽減」があるためです。 被相続人の配偶者が相続した財産の評価額が1億6000万円までか、配偶者の法定相続分相当額までなら、相続税はかからないことになっています。

相続税対策

不動産が関連する相続税の節税対策には、次のようなものがあります。

不動産に投資する

例えば、現金を賃貸マンションという形にして相続すると、相続税の計算に用いられる評価額を大幅に下げることができます。

小規模宅地等の特例

「小規模宅地等の特例」とは、小規模の宅地などについて、相続税の計算に用いる評価額を一定割合で減額する特例です。 居住用住宅や事業用建物、賃貸物件用の敷地に対する適用があります。 適用を受けて節税するためには、税理士などの専門家に早めに相談することをおすすめします。

生前贈与

相続税の対象となるのは、被相続人が亡くなった時点に所有していた財産です。そのため、被相続人が生前に移した財産については相続税の対象になりません。ただし生前贈与をすると、贈与を受ける側に贈与税がかかります。 そこで、贈与税の特例の活用を検討することになります。2021年12月31日までの時限措置である「直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税」では、子や孫に住宅資金を非課税で贈与できます。非課税の限度額は住宅の契約締結日によって変わります。

相続税は現金一括納付が原則

相続税の支払いは現金一括が基本です。また条件によってはクレジットカード納付も可能です。 相続税は金銭による一括納付が原則です。 一括納付が困難な場合、要件を満たせば分割納付(延納)が可能です。ただし延納期間には利子税がかかります。 延納も難しく、要件を満たす場合には物納も認められています。しかし物納する物件には優先順位が決められているため、納める財産と残しておく財産を自分で選べないことがあります。やはり、金銭による一括納税ができるよう、十分な現金を残す準備をしておきたいものです。

資産の引き継ぎを第一に考えて

相続で大切なのは、資産を次の世代へ引き継ぐための対策です。そのためには、どの不動産を誰に引き継ぐのかを考えたり、次世代に分け与えやすい不動産の形に変えておいたりする必要があります。また、相続税を納付するための資金が不足しないように資産を管理することもおろそかにできません。 節税対策も含めて、不動産や税の専門家に早めに相談しましょう。
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