民間住宅ローン&フラット35 利用者の実態調査 (平成23年度 第2回)
目次
民間住宅ローン
住宅金融支援機構は、平成23年7月から10月までの間で、民間住宅ローンを借入れた人を対象に、インターネットによるアンケート調査を実施、その結果を公表した。調査の内容は、主に「住宅ローンの金利タイプ別」や「住宅ローン選びに関する事項」について収集、694件の回答を得た。
金利タイプ 「変動型」の利用者が52.7%に増加
住宅ローンの利用割合を金利タイプ別にみると、変動金利型が前回調査(平成23年3月~平成23年6月)の51.0%から、今回は52.7%に増加している。一方全期間固定型は前回調査(同)の22.7%から19.7%へ減少した。
固定期間選択型(2~10年)は、平成22年7月以降ずっと30%を下回り、今回の調査でも全体の27.5%を占めるに留まった。中でも固定10年タイプは平成20年7~10月時点で全体の28.5%を占める人気ぶりだったが、それ以降徐々に減少し今回は13.7%と後退している。
金利タイプを年齢別に見ると、20~40歳代では半数以上の人が変動金利を選択するのに対して、50歳代では「全期間固定」や「固定10年」といった金利が確定されたものを選ぶ傾向が見られ、年齢に応じて選択する金利タイプに特徴が見られた。
ローン選び 住宅ローンを選んだ決め手は”金利の低さ
住宅ローンを選んだ決め手は「金利が低いこと」とする回答が72.3%と圧倒的に多い。次いで「繰上げ返済手数料が安かったこと」が27.4%、「住宅・販売事業者(営業マンなど)に勧められたから」が17.4%の順となっている。
満足度 利用した住宅ローンに総合評価で62.5%が「大いに満足」
民間住宅ローンに対する満足度では、融資額、金利水準、申込みから融資実行までの事務手続き、金融機関の商品説明、住宅販売事業者の情報提供などについて調査。その結果、総合評価で62.5%の人が「大いに満足」または「やや満足」と回答を寄せた。
※総合評価は、融資額、金利水準、申込みから融資実行までの事務手続き、金融機関の商品説明、住宅販売事業者の情報提供などを含めた評価。
フラット35
住宅金融支援機構が行なっているフラット35利用者調査で、このほど平成23年度第2回(平成23年7月~平成23年10月)の利用者像が明らかとなった。インターネットによるアンケート調査でフラット35利用者89件について集計したもの。
ローン選び フラット35を利用した理由は「金利が低い」
フラット35を利用した理由について、「金利が低い」(61.8%)と前回調査より12.2ポイント増えた。次いで全期間固定型住宅ローンの特徴である「金利上昇に備えて将来の返済額を確定」とする回答が55.1%。「フラット35S(優良住宅取得支援制度)を利用したい」が48.3%とベスト3を占めた。以下は「住宅販売会社からの勧め」、「繰上げ返済手数料、保証料がかからない」、「建物の審査がある」などがつづく。
満足度 総合評価は「大いに満足」+「やや満足」が58.4%
フラット35に対する満足度では、総合評価で「大いに満足」と「やや満足」を合わせて58.4%だった。前回調査と比較して2ポイントプラスした。
項目別では適用金利が低下したことから「金利」についての満足度が、前回調査の「大いに満足」+「やや満足」の38.3%から今回は56.2%と顕著だった。
※総合評価は、融資額、金利水準、申込みから融資実行までの事務手続き、金融機関の商品説明、住宅販売事業者の情報提供などを含めた評価。
今後5年以内に住宅を取得し、民間住宅ローンを利用する予定の方を対象にインターネットによるアンケート調査(平成23年10月)を実施。その結果を取りまとめた。
回答が得られた住宅ローン利用予定者1,038件を集計したもの。
「全期間固定型」を希望する割合は、低金利の長期化に伴って平成18年以降は年々減りつづけ、平成23年10月時点で33.4%に減少した。一方「変動型」は増加傾向にあり、今回の調査では31.4%と過去最も高い値を示した。
編集協力 静岡情報通信