静岡県浜松市内の土地動向について、市街地縁辺集落制度による安い地価と東日本大震災以降の津波を懸念した高台エリアに対する需要増加の影響で三方原駅周辺の人気が高まり地価の上昇が見られる一方で浜松市全体の地価の上昇率は、ほぼ横ばいである。

地価の上昇率はほぼ横ばい。高くても条件の良い土地を選ぶ 浜松市内の土地動向を探る

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西区は大規模既存集落に注目手続きに時間を要するので早めの行動を

写真:株式会社ニイノプラン 営業係長 白鳥 伸裕 さん

西区は「大規模既存集落」が広域に分布するエリアで、市街化区域のおよそ半額程という割安感を求めて土地を探している人も多い。大規模既存集落とは、市街化調整区域に長年居住している人、またはその‘子’で、持ち家がなく世帯を有している人に限り、居住している連合自治会区の中にある大規模既存集落内の土地に自己用住宅を建築できるという制度。西区で大規模既存集落用地の仲介を幅広く手がけるニイノプランの白鳥伸裕さんは次のように説明する。


「農業従事者の高齢化や後継者不足で、神久呂や伊佐見地区を中心に大規模既存集落内の農地を売却したいという方は増えています。土地も広く、自然と共存しながら暮らせる所が魅力のひとつです。大規模既存集落の要件を満たす方は、制度を有効に使うことをお勧めします。ただ、大規模既存集落内の農地の多くが農業振興地域内の農地、通称‘青地’(法律で定められた農業を振興する農地で原則は宅地等に転用できない)を‘白地’(宅地等に転用しやすい農地)にする除外申出に時間がかかる為、早めの行動が必要です」

神久呂 環状線

ではその他の地域の動向はどうだろう。「大平台は坪38万~40万台前半でほぼ横ばい状態。入野や志都呂は坪20万~30万円台と、場所により金額の差があり、この地区でも大平台や佐鳴台に近い場所だと若干上がります。高台立地で注目を集めている西鴨江は坪30万円台半ばです。浜松環状線を利用して通勤を考える方は、環状線にアクセスしやすい場所が人気です」

大平台/鴨江 西都台

成功する土地選びのコツについて白鳥さんは「ズバリ、決断力です。土地の情報が入ったら早々に回答できる体制を整えておくことが肝心です。大規模既存集落等の調整区域内の土地は詳細がウエブサイト等では十分に把握し判断することが難しい為、当社へご相談いただければ詳細をお伝えいたします。人気のある土地は多くの方が注目しているのでスピードが必要です。日頃からいろいろな土地を見比べておくことが大切だと思います」

浜北区の地価は横ばい南区方面からの移転希望者も継続

写真:有限会社西遠土地建物センター 代表取締役 木俣 純一 さん

浜松市内で唯一、人口が増加している浜北区。32年前から浜北区の土地売買に携わっている西遠土地建物センターの木俣純一さんに最近の土地動向を伺った。「東日本大震災以降、南区方面から移転したいと希望される方の分だけ需要が増えた感があります。津波の心配が少ない内陸立地であることに加え、遠州鉄道沿線という利便性が人気です。東京駅から最終の新幹線に乗っても、浜松駅からタクシーに乗らず、電車で午前0時前に帰れるのは魅力ですからね」


染地台の大型分譲地「きらりタウン浜北」に2,200世帯が暮らし始めたのを機に、公共機関や金融機関、中学校、病院などが浜北区の西寄りにじわじわと移転しつつあるのも特徴。

協立十全病院/きらりタウン浜北/

貴布祢周辺

ここ数年、坪単価20万円前後の市街地縁辺集落を求めるユーザーが増えた反面、それと比較して価格の高い既存市街地内の宅地は低下傾向だが、同一分譲地内で東南角地といった高額でも条件の良い土地から売れていくという現象も同時に起きている。バブルの頃は土地2,000万円、建物1,500万円+諸経費で合計3,800万円の予算が相場だったが、現在の土地にかける予算は、木俣さんが不動産業を始めた昭和57年とほぼ同じ1,300万円以下だという。「総額で5,000万円の予算がある方でも、建物に予算を取られすぎて土地に予算を回せないというケースも実際にありました」

これから浜北区内で土地を買う際に注意すべき点はどんなことなのか。「南面道路や東南角地といった日当たり、風通しの良い条件を希望される方が多いのですが、それよりもまず安全な土地であることが優先です。広島の土砂災害や御岳山の噴火も記憶に新しいと思いますが、地盤沈下や浸水、土砂崩れなどの危険を伴わない場所を選ぶことを心がけてください。そのためにも、昔から地場のことを知り尽くしている地元の不動産会社に話を聞くと効果的です。当社ではお客様に物件を紹介する際、防災マップを広げて安全な場所であるかの説明や、タブレット端末を使って現地の回り360度を写真で見ていただけるようにしています」と木俣さんは語る。家族の大切な命を守るためにも、自分自身で安全な土地を読む力を養うことも必要だ。

浜松市内における土地の売買市場は、各地域によって様々な動きをみせている。情勢に乗り遅れることなく、絶好のタイミングと納得のいく条件で満足のわが家を実現してほしい。

編集協力 静岡情報通信

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