住まいの将来性を考えよう

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一生に一度の買い物ともいわれる住宅購入ですが、生活していくとライフスタイルや家族構成の変化など 実生活を送る中で住みはじめとはとはニーズが変わってくるものです。そのような変化を迎えた時の選択肢と住宅購入時から 将来の変化を念頭にした住宅の選び方について解説していきます。

将来のニーズ変化も考えておこう

長く暮らすうちに起こる変化

一戸建てやマンションを購入して生活するうちに、様々な変化が訪れます。住まう人のライフスタイルや家族構成の変化、そして家族の高齢化や住宅の老朽化などです。そのような変化を迎えたとき、住み慣れた住まいをどうするのかまで考えれば、より具体的なライフプランを立てることができます。

ライフスタイルの変化

購入時には買主様にぴったりだった住まいも、長く暮らすうちに生活様式に合わなくなることがあります。 例えば、大半の時間をリビングで過ごすようになったため、家が広すぎると感じるようになったり、敷地が広すぎるために植栽の手入れが面倒になったりするかもしれません。広すぎる住まいは冷暖房コストの肥大にもつながります。 反対に、新たに始めた仕事や趣味のために大容量の収納や専用の部屋が欲しくなるケースもあります。

家族構成の変化

将来の家族の増減は、住まいを購入する際に必ず考えておきたい要素です。 しかし、結婚や子どもの誕生までは考慮しても、その子どもが成長して家を出ていくことまで想定している買主様は意外と少ないものです。子ども部屋を別の用途で活用しやすい間取りになっているかどうかなど、先を見通した検討ができるとよいでしょう。

健康・加齢

長生きすれば必ず直面する身体の老化。加齢に伴い、住宅に求める快適さや安全性は変わっていきます。 そこで、若いうちからバリアフリー化などの対策について意識しておくとよいでしょう。想定外の病気や事故による衰弱にも対応しやすくなります。

建物・設備の老朽化

キッチン、バス・トイレなどの水回り設備は老朽化するため、いつかは交換することになります。また、住宅の内装に使われている素材によっては、年月とともに汚れや痛みが目立つようになります。 さらに一戸建ての場合は屋根や外壁の補修のように大きな出費を伴うメンテナンスを避けて通れません。

住まいをどうするか?

長年住み続けてきた住まいの「ニーズ」が様々な理由から変化し、住みにくくなった場合、どのような選択肢があるのか大きく3つの選択肢と具体例とともに見ていきましょう。

このような変化を迎えたとき、住まいはどうすればよいのでしょうか。

  • そのまま住み続ける
  • リフォームして住み続ける
  • 住まいを買い換える

の3つの選択肢について見ていきましょう。

そのまま住み続ける

最近の家は耐久性が向上している

将来の変化をある程度見越して購入した家であれば、暮らしの快適性を保ちながら長く住み続けることができます。というのも、近年は住まいの耐久性が目覚ましく向上しているからです。 特に一戸建てでは長期にわたって良好な状態で使用できる構造や設備を備えた長期優良住宅が普及し、数十年から100年以上住み継がれることを想定した家が増えています。 将来の変化を見越した家の例としては、あらかじめバリアフリー化を済ませておいたり、家族の増員に備えて簡単なリフォームで部屋を仕切れるようにしておいたりすることが挙げられます。

顔の見える近所付き合いで安心

高齢者の社会的孤立が問題になり、顔の見える近所付き合いの価値が見直されています。その点、住み慣れた家で暮らし続けることができれば、すでに構築された近隣とのつながりを維持でき、歳を取ってからも安心して生活できるメリットがあります。

「終の棲家」を選ぶときのポイント

何の心配もなく、最後まで落ち着いて住み続けられる家を探したいなら、家の寿命を「耐久性」「心地よさ」「暮らしやすさ」から考えておくべきです。つまり、家の“寿命が来た”と判断されるのは建物や設備が老朽化したときに限らず、心地よさや暮らしやすさが大きく損なわれたときも含まれるということです。

一戸建てやマンションの建物・設備の耐久性は最重要ポイントです。中でも、日本のどこでも大きな地震に見舞われる可能性がある以上、耐震性に注目しないわけにはいきません。また、湿気や結露対策も建物の耐久性に大きく影響します。 いつまでも心地よく暮らせるのかを想定することが大切です。たとえ、建物の耐久性に問題がなかったとしても、年月を経るに従って内装が古ぼけていけば心地よさは失われていき、やがては心理的に住みたくなくなる恐れがあります。 この場合、表情が豊かな自然素材を使用している家ならば経年がマイナス要素とならず、家の寿命が長いと言えます。また、採光や遮音など生活の質に関わる性能もチェックポイントです。

暮らしやすさの視点から見て寿命が長い家は、住む人のライフステージの変化に対応できます。必要に応じてリフォームができる可変性や、点検口が適切に設置されていることによるメンテナンス性の高さなどがカギになります。

リフォームして住み続ける

再び快適・安全な住まいに

住まいを購入した当初の快適性と安全性を取り戻すのがリフォームです。 一戸建てなら外装も含め、家全体のリフォームが可能です。 マンションは内装や設備機器などの専有部分をリフォームできます。多くの場合、専有部分であれば間取りや内装をつくり変え、まるで違った自分好みの住空間を実現できます。

定年リフォーム

成長した子どもたちが巣立ち、それまでより少ない部屋数で足りるようになったときには、夫婦2人だけの暮らしを想定したリフォームで快適性を回復できます。定年退職はリフォームのタイミングともいえます。定年後は夫婦そろって家の中で過ごす時間が増えるでしょう。お互いのプライベートな場所が必要だと感じるタイミングもおのずと増えていきます。

高齢化に対応するリフォーム

高齢化は多くのリフォームのニーズを生みます。一戸建てなら2階への昇り降りが難しくなり、1階で生活を完結したくなります。また、段差でつまずきやすくなって家の中での事故が増えるため、バリアフリー化が必要になります。年齢にふさわしいリフォームによって安心を取り戻すことができます。

耐震・断熱リフォーム

また、耐震性や断熱性を高めるリフォームの施工例も増えています。耐震リフォームは大地震による倒壊や避難生活の不自由さを避け、断熱リフォームは温度差を原因とした血圧変動によるヒートショックの予防につながります。

リフォームしやすいマンション ~二重床

一戸建て住宅はリフォームの自由度が高い反面、マンションは構造によってリフォームの自由度が制限されます。

その中で、比較的リフォームしやすいのが「二重床」と「スケルトン・インフィル」のマンションです。 二重床は鉄筋コンクリート造(RC造)の床に支持ボルトを立て、その上に床を設けた構造になっています。コンクリートの床と生活空間の床の間にスペースがあり、そこに給排水管やガス管、電気配線などを通しています。そのため、水回り設備の移動など大がかりなリフォームが可能です。

リフォームしやすいマンション ~スケルトン・インフィル

RC造の床と天井、壁の内側の空間を1つの箱のように考え、その中身をライフスタイルに合わせて自由にリニューアルできるようにした工法をスケルトン・インフィルと言います。 スケルトン・インフィルのマンションはリフォームの自由度が高く、間取りや内装を変更することで長期にわたって快適に暮らせる住まいとして人気があります。

住まいを買い換える

買い換えの動機

住み慣れた住まいを売却して新たな家に移り住もうとする動機は買主様によって様々です。 現役世代なら収入のアップに伴ってより好立地のマンションや広い一戸建てに住み替えるケースがある一方、定年後の世代は安心を求めて買い換えを検討する傾向があります。具体的には、「車を運転せずに暮らせる都市部のマンションを買いたい」「老後は子どもの家の近くに住みたい」といった動機です。

買い換え成功のカギは住まいの資産価値

シニア世代の買い換えは、住まいの売却によって資金をつくることが多くなるため、住まいの資産価値をしっかりと残しておく必要があります。時間を経ても価値が失われにくく、高く売れる住宅が理想です。 自宅を売却してもローンが残るオーバーローンの状態では、計画通りに住み替えることが難しくなります。

資産価値のポイント ~立地

家の資産価値を決める要素は数多くありますが、大きなものとして立地が挙げられます。静岡県内では車通勤をする人も多いため、都心のようにターミナル駅近くの物件に人気が集中することはないものの、主要駅に近いエリアは比較的価値が下がりにくくなっています。 また、政令指定都市や特例市では人気のエリアや学区が確立され、住まいの資産価値が長く評価される傾向があります。

資産価値のポイント ~ブランド力

都心では有名デベロッパーが開発したタワーマンションにブランド価値が付き、リセールバリューの高さに影響をもたらしています。静岡県内でもそれらのメジャーなデベロッパーが高層マンションを手掛ける例が増え、資産価値を維持しやすい物件として注目されています。また、地元密着や地元発祥の有名企業が販売するマンションもブランド力を維持しています。

資産価値のポイント ~メンテナンス

しっかりとしたメンテナンスは建物の資産価値を保つために不可欠です。 一戸建ての場合は所有者が自らメンテナンスの計画を立て、予算を積み立てなければならないことに注意しましょう。 マンションであれば、長期修繕計画による補修がメンテナンスの柱となります。自分で計画・実施する必要はありませんが、修繕積立金の負担があります。また、日々の清掃やメンテナンスについては、維持管理費を支払う代わりに管理会社が行ってくれます。

住まいの購入は将来を見据えて

一戸建てやマンションを購入する際には、現状だけで判断を下さず、将来に起こりうる変化まで考える余裕を持ちたいものです。経験が豊富な不動産会社の担当者にも相談し、長く安心して暮らせる住まいを探しましょう。  
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