どうなる!?2012年不動産の地価と市場動向「手頃な値段で好物件を買うチャンスの年!?」

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東日本大震災や大型台風、円高など苦難の続いた2011年は不動産市場も低迷し、静岡県西部の地価も全体に下落傾向だった。 2012年は一転、回復してくことが予想される。土地の仕入れ値が安くなっているため価格も手頃。ただし、人気の立地の物件は すぐに売れてしまうので早期に手を打つことが重要だ。

供給激減の分譲マンション、選べる物件が少なくなった

分譲マンションは供給が激減している。浜松市内で発売された分譲マンションは、平成16年の13物件754戸をピークに減少し、平成22年はJR浜松駅前の高層タワーマンション194戸のみ。平成23年は4物件198戸にとどまっている(表3)。

浜松市の新築分譲マンションの推移

昨年発売された4物件は中央、元浜、東伊場、松城といずれも市中心部に建ち、戸数は1棟あたり39戸~59戸。販売価格は2,500万円と、例年より低めの設定だ。市外に目を向ければ、ファミリータイプを1,000万円台で販売する例もあり、低価格化が進む。

「適地が少なく、供給側は思うように物件を仕立てられない。価格も低・中位価格での勝負となり、売るのが非常に難しい時代です。購入希望者の反応を見ながら慎重に価格設定しているのが実情ですね。
また、ターゲットを絞り込みにくいのも最近の特徴。首都圏だったらシングルやDINKSなどさまざまなライフスタイルがあって、エリアの志向も読みやすいのですが、浜松ではどうしてもファミリーを中心とするボリュームゾーンを狙わざるを得ません。購入希望者の中には企業ブランドを重視する人も多く、供給側は自社の強みをいかにアピールしていくかが課題ですね」。
街中で便利に暮らしたい人や、マンションに関心を持つ高齢世帯など、マンションライフは地方にも普及している。供給量の増加に加え、プランの選択肢を増やすことで購入意欲を喚起できるかもしれない。

平成22年に販売が開始されたJR浜松駅前の194の戸数を誇る高層マンション「シティータワー浜松」
平成22年に販売が開始されたJR浜松駅前の
194の戸数を誇る高層マンション
「シティータワー浜松」
建設が進むプレミスト浜松中央
建設が進むプレミスト浜松中央

2012年は回復の年に、よいものを早期に買おう

フラット35(20年以下)の金利が1.91%~3.20%(11月28日現在)と低く、銀行住宅ローンの金利も手頃な現在は購入のチャンスである。しかし、不況は晴れず、先行き不安から一歩を踏み出せないのが現状だ。中村さんは続ける。

「低金利で住宅ローンが組めるからとか、税制面で有利だからというのは、後押しにはなっても、決定打にはならない。どんな状況であれ、買う人は買うし、買わない人は買いません。どうしようか迷っている人を『マイホームを持ちたい、新しい暮らしをスタートさせたい』という気持ちにさせるためには、魅力的な商品を生み出すこと。最近、建売住宅が好調なのは、立地と建物を同時に確認できるだけでなく、その居住空間が家族の夢を膨らめてくれるからです。”欲しい”にどこまで迫れるかがポイントですね」

さて、気になるのは年明けからの動向だ。マイナス要因を払拭して心機一転といきたいところだが、2012年はどうなるのだろうか。中村さんの予想を聞こう。
「2011年は苦難の連続でしたが、2012年は震災の傷も少しずつ癒えて、不動産市場はゆるやかに回復に向かうのではないでしょうか。土地の仕入れ値が安くなっているので、販売価格もこなれやすい。手頃な値段でよいものが買えるでしょう。ただし、立地条件のよい土地やだれもが欲しがる人気物件はすぐに売れてしまうことを忘れずに。これだと直感したら早期に手を打つことが秘訣です」

“災い転じて福と成す”ことを願う2012年。弊誌ではこれからも静岡県西部の不動産市場を注視し、購入に役立つタイムリーな情報を随時発信していく。

編集協力 静岡情報通信

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