最新技術でかしこくエコライフ。スマートハウスを見に行こう!
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電気料金値上げや計画停電などエネルギー問題への関心が高まる中、住宅業界ではスマートハウスの商品化が加速している。最近、よく耳にするスマートハウスとは一体、どんな住まいなのだろうか。日進月歩で進化するITを駆使し、在宅中はもちろん、外出先からもスマートフォンやタブレット、ノートパソコンといったモバイルツールを使って家庭内のエネルギーをコントロールできる次世代型の家。地球環境に配慮した”スマートハウスの今”を知ろうと、静岡県西部にあるスマートハウスの展示場を訪ねた。
環境に配慮しながら便利に暮らせるスマートハウス
平均搭載量4.64kwで創エネ。 自然エネルギーをたっぷり活用
浜松SBSマイホームセンター内に完成したセキスイハイム東海株式会社のスマートハウス・モデルハウス『浜松デシオ店』。店長の富永光さんは超薄型のスマートハイム・ナビのタブレットをテーブルの上に置き、棟内の電力情報を表示しながら次のように説明する。
「スマートハウスの性能は太陽光発電システムの発電量で決まると言っても過言ではありません。電力会社に売電するにしても、蓄電池に貯めておくにしても、十分な容量があればこそメリットが得られます。セキスイハイムのソーラー発電搭載平均容量は4.64kw。屋根形状から考察し、通常の40坪の住宅で最大6.8kwのソーラーパネルを設置することが可能です」
太陽光発電が注目される10年以上前から他社に先駆けてソーラー発電の技術を培ってきた同社。グループ全体のソーラー住宅建設棟数は10万棟を超え、ギネス世界記録公認となった。
蓄電システム『e-Pocket』登場。 将来的には中部電力エリアも
蓄電池の各家庭への導入も現実的になってきた。セキスイハイムでは蓄電システム『e-Pocket』を新たに開発。大容量ソーラーやHEMSとリンクさせて、電気を貯めて使う暮らしを提案している。
富永さんは続ける。「弊社では売電可能で環境性に優れた蓄電容量が多い据え置き型のリチウムイオン蓄電池を採用しています。経済産業省では一般家庭での省エネ促進に向けたさまざまな補助金政策を実施しており、リチウムイオン蓄電池は節電エコ補助金の適用が予定されています。東京電力管内では既に導入可能で、静岡県も中部電力の準備が整い次第、一般家庭での利用が実現します」
充電時間は3~4時間。有害指定物質がなく、4000回以上充電できる長寿命もリチウムイオン蓄電池のポイントだ。こうした利点に加え、スマートハイムの蓄電システムは「グリーンモード」「経済モード」「非常運転モード」の3モードを装備。中でも「非常運転モード」は、自然災害などで停電すると自動的に電力を復旧。系統連携タイプなので、LDKやトイレなど複数の場所で電気を使うことができる。
入居者限定WEBサイトで詳しい節電方法をアドバイス
コンサルティングHEMS「スマートハイム・ナビ」にも注目だ。家中の電力を”見える化”し、部屋や機器ごとに使用電力を詳細表示。kWhに加え、¥表示もできるので節電や省エネ意識がぐんと高まる。また、インターネットを通じて外部のデータセンター(クラウド)にデータを保管することで情報を自動管理。無線LANを使えば家庭内の複数のパソコンで随時チェックでき、外出先でもスマートフォンやタブレットを使って手軽に確認できる。
セキスイハイムでは過去数万棟に及ぶ顧客の光熱費データを蓄積しており、これをもとに入居者限定WEBサイト「スマートハイムFAN」による邸別コンサルティングを無料で実施している。「同じ設備、家族構成のスマートハイムの平均から割り出した目標基準を参考に省エネ達成度を示したり、電力の使い方を分析して翌月以降の対策ポイントをアドバイスしたりなど、初めての方でも楽しみながら使いこなせるようサポートしています」と富永さん。
現実に即して等身大に建てられたモデルハウス『浜松デシオ店』でスマートハウスを体験すれば、これからの暮らしが見えてくる。
入居者限定のwebサイト「スマートハイムFAN 」。暮らし方や電気の使い方から分析された具体的なアドバイスが送られてくる。
編集協力 静岡情報通信