2014年度政府予算案を閣議決定

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2014年度の新たな取組み「スマートウェルネス住宅」は高齢者、障害者、子育て世帯などの多様な世代が交流し、安心して健康に暮らすことができる街・家の実現のため、サービス付き高齢者向け住宅の整備や、住宅団地などにおける併設施設の整備費に対して、国が補助・支援行うものである。

政府は12月24日、2014年度予算案を閣議決定した。国土交通省所管分は、前年度比2%増の5兆1,616億円となった。住宅・不動産・都市関連施策をみると、大規模地震に対する公共施設の耐震化、津波対策等による強靱化の推進に1,055 億円、老朽建築物の建替え・耐震改修などの促進に232億円、スマートウェルネス住宅・シティの実現に向けた支援として625億円を計上した。

また、自治体が利用できる事前防災・減災対策、老朽化対策等への支援として1兆841億円を計上し、住宅・建築物の耐震化促進や非難施設、避難路などの整備、老朽建築物の建替えなどを実施する。

このほかでは、都市の再興に向けて民間事業者の資金や公的不動産を活用した都市機能の立地誘導等に48億円、不動産市場の活性化のための環境整備に4億円、中古住宅流通・リフォーム促進等の住宅市場活性化に42億円を盛り込んでいる。

なお最長10年間、金利を年0.3%引き下げる「フラット35S」は来年度も引き続き継続する予定だ。

政府は1月24日から始まる通常国会に提出し、2013年度補正予算案の成立と合わせて、2014年度予算案の3月末までの成立を目指す。

住宅関係予算の新規制度など

国民の安全・安心の確保

(1)耐震対策緊急促進事業の拡充 (長周期地震動対策緊急促進事業の創設等)
改正耐震改修促進法において耐震診断の義務付け対象となる建築物について重点的かつ緊急的に耐震化の促進を図る。既設の超高層マンション等の安全性を確保するため、今後想定される長周期地震動を踏まえた制震改修等に対する支援を追加する。

(2)災害時拠点強靱化緊急促進事業の創設
南海トラフ地震、首都直下地震等の大規模災害に備え、大量に発生する帰宅困難者や負傷者への対応能力を都市機能として事前に確保するため、これらの者を受入れ可能な拠点施設について、重点的かつ緊急的な整備の促進を図る。

(3)公的賃貸住宅長寿命化モデル事業の創設
老朽化が進む昭和40年代に建設された公的賃貸住宅について、最新の建築技術を踏まえた長寿命化改修の先導的な取組みに対して支援する仕組みを創設する。

(4)老朽化マンションの建替え等の促進支援
今後増加することが見込まれる老朽化マンションの建替えを含めた再生事業が円滑に進むよう、マンションの再生事業に対する支援を強化し、専門家による相談体制等を整備する。

地域の活性化と豊かな暮らしの実現

(1)スマートウェルネス住宅等推進事業の創設
高齢者、障害者、子育て世帯等の多様な世代が交流し、安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するため、サービス付き高齢者向け住宅の整備、住宅団地等における併設施設の整備、高齢者、障害者、子育て世帯の居住の安定確保・健康維持増進に係る先導的な住まいづくりの取組みを支援する「スマートウェルネス住宅等推進事業」を創設する。

(2)地域居住機能再生推進事業の拡充
地方公共団体や地方住宅供給公社、民間事業者等が連携し、居住機能の集約化とあわせ、子育て支援施設や福祉施設等の整備を進める地域居住機能再生推進事業について、団地規模の要件を緩和する(概ね1,000 戸⇒300 戸)。

(3)都市機能立地支援事業の創設
まちの活力の維持・増進(都市の再興)、持続可能な都市構造への再構築の実現を図るため、まちの拠点となるエリアにおいて、都市の生活を支える機能(医療・福祉・子育て支援・教育文化・商業)を整備する民間事業者に対して、地方公共団体が市役所・学校跡地等の公的不動産の提供等の支援を行う場合、国が民間事業者に直接支援する新たな補助制度を創設する。

中古住宅流通・リフォーム促進等の住宅市場活性化

(1)長期優良化リフォーム推進事業の実施
「作っては壊す」から、「ストックをきちんと手入れして長く大切に使う」社会への転換を図るため、 劣化対策・省エネ性能の向上等、住宅ストックの質の向上を図る長期優良住宅化リフォームに対する支援を行う。

(2)優良住宅整備促進事業(フラット35S)の実施
優良な住宅の取得を支援するため、住宅金融支援機構のフラット35について、耐震性や省エネルギー性等に優れた住宅を取得する場合に、金利を0.3%引き下げるフラット35Sを引き続き実施する。

※国土交通省住宅局関係予算決定概要より抜粋

編集協力 静岡情報通信

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