2014年度政府予算案を閣議決定
目次
人口減少・高齢社会などに対応する街づくり
スマートウェルネス住宅・シティの実現に向けた支援
2014年度の新たな取組みとして、高齢者、障害者、子育て世帯などの多様な世代が交流し、安心して健康に暮らすことができる「スマートウェルネス住宅」を実現するため、「スマートウェルネス住宅等推進事業」を創設する。 具体的には、サービス付き高齢者向け住宅の整備や、住宅団地などにおける併設施設(高齢者生活支援施設、障害者福祉施設、子育て支援施設)の整備費に対して、国が民間事業者などに補助を行うというもの。
また公的賃貸住宅団地などの建替えを契機とした福祉拠点化や公的不動産を有効活用したまちづくりを推進するほか、住宅・建築物の省エネルギー化を推進するため、先導的な省CO2技術を導入する住宅・建築物のリーディングプロジェクトや、中小工務店のゼロ・エネルギー住宅の取組み、民間などが行う省エネルギー改修等に対しても支援を行う。
【サービス付き高齢者向け住宅整備事業】
- 1) サービス付き高齢者向け住宅及び高齢者生活支援施設の建設・買取費
- 〔補助率〕 1/10
〔補助限度額〕住宅 100万円/戸
高齢者生活支援施設 1,000万円/施設 - 2) 共同住宅の共用部分、加齢対応構造等及び高齢者生活支援施設の改良による整備費
- 〔補助率〕1/3
〔補助限度額〕住宅 100万円/戸
高齢者生活支援施設 1,000万円/施設
【スマートウェルネス拠点整備事業】
- 「スマートウェルネス計画」に定められた併設施設の整備費
- 〔補助率〕 建設・買取・改善 1/3
〔補助限度額〕1,000万円/施設
【スマートウェルネス住宅等推進モデル事業】
1) 調査設計計画費〔補助率〕 2/3
2) 建設工事費〔補助率〕建設・買取 1/10 改善 2/3
3) 技術の検証費〔補助率〕 2/3
4) 情報提供及び普及費〔補助率〕 2/3
中古住宅流通・住宅リフォーム市場を支援
先導的なリフォームに一戸あたり100万円~200万円を補助
「作っては壊す」から「ストックをきちんと手入れして長く大切に使う」という社会への転換を図るため、2010年ベースで10兆円だった中古住宅流通・住宅リフォーム市場を、2020年までに20兆円まで倍増させることを目指し、長期優良住宅化リフォームへの支援、住宅ストック活用のための市場環境の整備を行なう。
具体的には既存住宅の長寿命化に資する先導的なリフォームに対して、一戸あたり100万円~200万円を補助する制度を設ける。
補助の要件としては、リフォーム後に一定以上の耐震性能を満たし、(1)劣化対策、(2)耐震性能、(3)維持管理・更新対策、(4)省エネ性能、(5)バリアフリー性能(共同住宅のみ)に係るリフォームなど、先導的な取り組みを行うものを対象とする。
補助率は1/3で、(1)~(5)の全てを満たすものに最大200万円/戸、(1)~(5)のいずれかの項目についてその内容に先導性があるものついては最大100万円/戸を補助することが検討されている。
また同事業は2013年度補正予算案でも閣議決定されたほか、税制面でも2014年度税制改正で登録免許税の軽減措置を盛り込んでいる。
優良住宅整備促進事業
(フラット35S)金利0.3%引下げの継続実施
優良な住宅の取得を支援するため、住宅金融支援機構のフラット35について、耐震性や省エネルギー性に優れた住宅を取得する場合に、金利を0.3%引き下げるフラット35Sを引き続き実施する。
引下げ期間は、耐震性などが優れた住宅を取得する場合は当初5年間、長期優良住宅などの特に優れた住宅を取得する場合は当初10年間金利を引下げる。
フラット35Sの金利引下げ措置の内容
編集協力 静岡情報通信