住宅ローンの貸出期間は平均25.7年 25年超は3年連続増加へ!
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住宅金融支援機構は2015年9月8日〜10月30日にかけ、民間住宅ローンを取り扱う金融機関に対し「住宅ローンの貸出実績や営業戦略、審査など」に関するアンケート調査を実施、1月29日に「2015年度民間住宅ローン貸出動向調査結果」として公表した。調査結果は回答のあった308件を集計した。
「変動」「10年固定」が減少し、「5年固定」が増加
金利タイプ別の住宅ローン貸出実績を見ると、2014年度は2013年度に比べ「変動金利型」と「10年固定」のシェアが減少した一方で、「5年固定」の増加が目立った。貸出残高では大きな変動は見られなかった。
また新規貸出しの金利タイプを金融機関の業態別で見ると、「10年固定」はすべての業態で減少した一方、都銀・信託では「5年固定」、地方銀行では「3年固定」、信用金庫と労働金庫では「変動金利」、モーゲージバンク・その他では「全期間固定型」の増加が目立った。
■ 金利タイプ別の貸出実績(金額加重平均)
■ 業態別:新規貸出の金利タイプ別構成比
住宅ローンの貸出期間は平均25.7年、完済は14.4年
2014年度中の新規貸出における約定貸出期間は平均25.7年であり、25年超(30年以下、35年以下)の割合は3年連続で増加した。また2014年中の完済債券における貸出後の経過年数は平均14.4年であり、10年以下で完済する割合は3年連続で減少した。
■ 住宅ローンの貸出期間
住宅ローン審査の所要時間は、平均3.2営業日
約6割の金融機関が「返済負担率を重視」
■ 本審査の所要時間
住宅ローンの借入れに関する本審査の所要時間は、申請から結果回答まで平均3.2営業日であった。また全体では44.5%の金融機関が2営業日以内に結果を出している。
本審査で重視している審査項目は、月収に占める毎月返済額の割合を示す「返済負担率(59.5%)」が最も多く、次いで「職種、勤務先、雇用形態」(49.7%)、「借入者の社会属性」(35.5%)、借入額に対する担保価値の「借入比率(32.9%)」、「預貯金や資産の保有状況」(27.3%)などがつづいた。
編集協力 静岡情報通信