住宅の空き家率過去最高の13.5%!
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総住宅数の13.5%が空き家 静岡県は16.3%に。
総務省が7月29日に発表した「住宅・土地統計調査」によると、日本の住宅空き家率(総住宅数に占める空き家の割合)が2013年10月時点で過去最高の13.5%にのぼることが分かった。
1958年当時の日本の総住宅数は1,793万戸で、同時点の空き家は36万戸だった。その後、総住宅数と空き家は一貫して増え続け、2013年には6,063万戸、空き家は820万戸と増加した。
空き家の内訳をみると、「賃貸用の住宅」が429万戸、「売却用の住宅」が31万戸で、それぞれ空き家全体の52.4%、3.8%となっており、供給可能な住宅が過半数(図表参照)を占めた。賃貸用の住宅については、借り手がつかない状態で空き家になっているケースなどだ。
空き家率が最も高かった都道府県は22.0%の山梨、19.8%の長野、18.1%の和歌山、17.8%の高知県などが続く。静岡県は16.3%だった。
総住宅数及び総世帯数の推移(全国)
空き家数および空き家率の推移(全国)
空き家の内訳
「その他の住宅」とは、転勤・入院などのため居住世帯が長期にわたって不在の住宅や建て替えなどのために取り壊すことになっている住宅のほか、空き家の区分の判断が困難な住宅などをいう。
共同住宅は一戸建てを上回り増加の一途
住宅の建て方別では、2013年は2008年と比べて、一戸建が115万戸(4.2%)増の2,860万戸となっているのに対し、共同住宅は141万戸(6.8%)増の2,209万戸と、増加の割合は顕著になっている。共同住宅の推移をみると、1983年では933万戸だったが、その後増加を続け、2013年までの30年間で一戸建ての1.3倍に対し、2.4倍にまで増加した。
また共同住宅は高層化が進み、6階建て以上の建物は785万戸で5年間で16.3%増と急増した。さらに6階建て以上の内訳をみると、15階建て以上の建物が84万戸で同47.5%増に上った。総務省では「階数が高くなるにつれ増加率は高くなり、共同住宅の高層化が顕著に進んでいる」とみている。
建て方別住宅数の推移(全国)
階数別共同住宅数の推移
高齢者世帯が40%に増加 高齢者対応設備は20%に普及へ
高齢者のいる世帯は、1993年に1,000万世帯を超え、2013年には2,086万世帯となり、主世帯全体に占める割合が40%に達した。高齢者のいる世帯の住宅は、一戸建が76.4%、共同住宅が21.0%などで、このうち高齢単身世帯の住まいは共同住宅が38.0%と約4割を占め、他の高齢者のいる世帯よりも高い割合だった。
また高齢者のための設備については、持ち家に居住する場合、階段や廊下に手すりを設置したり、トイレや浴室の工事、屋内の段差解消など、高齢者の生活に適した工事が行なわれた世帯が、高齢者世帯の20%に及んだ。
高齢者のいる世帯の推移(全国)
高齢者のいる世帯の建て方
編集協力 静岡情報通信