新築物件の購入に比べて、中古住宅を購入してリフォームする方がコストも低く抑えられるほか、既存の建物を前にして具体的なプランを描くので、イメージ通りの快適な住まいを完成させる事ができる。今回はデザインリフォームに注目して、さまざまな実例を紹介します。

ここまで変わる!デザインリフォーム

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file03 中古マンションリフォーム事例 ― 中古マンションを購入してリノベーション ―

デザイン、採光、換気が 住み心地を変える。 リノベーションで マンションを快適空間に。

間取り Before & After

Before

写真:Before(リビング)築15年の中古マンションのリノベーション前のリビングは区切られたスペースが多く狭苦しい印象。
写真:Before(キッチン)築15年の中古マンションのリノベーション前のキッチン。マンション場合、一戸建てと比べ制約が多く、水廻りの位置を変えることは難しいことが多い。

After

写真:After(LDK) 開放的なLDKが広々とした印象にし、日当たりの悪かった和室へも採光を確保することで明るい雰囲気に。

LDKを大きく取って解放感をもたらし、 陽当たりが悪かった和室に採光を確保した。

写真:After(LDK)ダウンライトやオーダーメイド家具など、ホテルライクな日常と非日常がミックスした落ち着いた空間に。

価値を生み出すリノベーション。スケルトン状態からつくり直す。

築20年~40年の古い中古マンションを購入し、自分好みのデザインで再構築するリノベーション。
首都圏ではポピュラーだが、静岡県西部ではまだまだこれからだ。
マンションのリノベーションを推進するテイオー産業株式会社を訪ね、代表取締役社長の大塚俊樹さんに聞いた。「浜松駅至近の中心部に新築分譲マンションが立て続けに販売されたのが15年ぐらい前。今後、これらが築年数を経て中古物件として市場に出てきます。築20年程度の中古マンションは耐震性やセキュリティー面が十分に確保されているので、リノベーションの対象としてはおすすめですね」

マンションのリフォームは「区分所有」という特性上、一戸建に比べて制約が多い。新築分譲時には上下階での生活音に配慮して居室や水廻りの位置をそろえるのが暗黙のルールだ。壁構造では住戸内の構造耐力上必要な壁はいじることができず、当然のことだが、パイプスペースを含めた共用部には一切タッチできない。
住宅設備の卸やマンションの水廻りを手がけてきた同社では、経験と実績をもとにスケルトン状態からの大胆なリノベーションを提案。数年前には築35年の中古マンションを新品同然によみがえらせて注目された。

オーダーメイドでホテルライクに。毎日使っていて楽しくなる空間を

たとえば築15年の中古マンションをリノベーションしたある事例。南面のLDKを大きく取って開放感をもたらすとともに、二つの洋室に挟まれて陽当たりが悪かった6帖の和室に採光を確保した。また、風通しをよくして換気性を高め、住まいの隅々まで心地よさを行き渡らせた。ゆとりを持ってオープンに暮らしたいというのが現在主流のスタイルで、リラックスできる空間をいかに生み出すかがポイントだ。大塚さんは続ける。
「居室を快適にする条件は採光と換気。水廻りで重視すべきは使いやすさとデザイン性。変化を楽しむリノベーションは内装や家具などインテリアデザインにとことんこだわってほしい。目指すのは住む人の心を豊かにする上質な空間であって、リッチや贅沢とは異なる価値をご提案しています」

ダウンライトや間接照明、モザイクタイル、ブラスト仕上げのガラス、オーダーメイド家具など、ワクワクしながらホテルライクに仕上げた空間にはこだわりがいっぱい。非日常と日常へリノベーションそのものを楽しみ、完成後の暮らしをまた楽しむ、喜びと感動に満ちたリノベーションがここにある。

file04 不動産流通促進 ― リフォームにより中古住宅の付加価値と魅力を高める ―

良質な既存住宅を 適切にメンテナンスし、 仲介段階から 中古住宅の流通を促進。

After

写真:After 築20年の中古マンションを900万円で売り出したものの買い手が付かず、オーナーの決断でリフォーム。希望売却価格を上回る価格で売れた。
リフォーム後すぐに成約実績をつくった
築20年のマンション。
写真:Afterシックなモダン空間に生まれ変わった築20年の中古マンションリフォーム。
ダウン照明や落着きのあるシックな色のフローリング材を
使いモダンな空間に生まれ変わった。

世帯数を上回る日本の住宅ストック。環境の視点からも最大限の活用を。

国土交通省の調査によると、わが国の住宅ストックは平成20年時点で約5,760万戸。世帯数(約5,000万世帯)を15%上回り、量的充足が進んでいる。また、長期優良住宅の法制化に際して指摘されたように、地球環境問題や資源制約の観点からも、良質な既存住宅を適切にメンテナンスし、必要に応じてリフォームしながら多世代にわたって住み継いでゆく習慣が望まれている。
こうした背景を踏まえ、中央鋼事株式会社では仲介段階から中古住宅の流通を促進しようと、新しいシステムの構築に乗り出した。代表取締役の桔川渉さんは次のように語る。

「高度経済成長やバブル景気を経験した日本では、海外に比べて新築住宅に対する憧れが強く、スクラップ&ビルドが一般化していました。しかし、世帯数に対する住宅ストックの余剰や深刻化する環境問題、さらには加速するグローバル経済の中で国内消費・生産が縮小し、個人所得が増えにくい現状を見ると、中古住宅市場の活性化こそが打開策といわざるを得ません。弊社では不動産仲介やコンサルティングの経験を活かし、仲介段階から中古住宅の流通を促進していきたいと考えています」

他の先進国と比べると、日本の中古住宅の市場規模は小さく未成熟。同社ではリフォームによって中古住宅の付加価値と魅力を高め、消費者目線で市場を盛り上げていきたいと考えている。
「まずやるべきことは、消費者が安心して中古住宅を取得できる環境をつくること。中古物件の品質・性能に対する不安を払拭し、費用の明確化や資金調達の方法、購入した住宅の保証などを早急に整備する必要があります」と桔川さん。インスペクション(診断)、瑕疵保証、金融機関との連携などに力を注ぎ、総合的にコンサルティング・コーディネートすることで間口を拡げていきたいと強調する。

売買にリフォームを絡めることで、売り手、買い手にメリットを届ける。

これまでリフォームというと、築年数を経た既存のマイホームに手を加えるか、不動産業者を介して中古住宅を購入した後、リフォーム業者に依頼するという方法が一般的だった。しかし、これでは手間と時間がかかり、資金面でも融通が利きにくい。複雑さやまわりくどさを解消し、ワンストップでサービスを提供するのが中央鋼事株式会社の目指す姿だ。桔川さんは続ける。
「日々、中古住宅の仲介業務に携わる弊社では、早い段階からリフォームに着手できるのが強み。売れない物件をいつまでも抱えているより、リフォームで付加価値を付けて売り出せば、売り手、買い手の双方が満足できます」。

既に実績もある。浜松市内で築20年の中古マンションを900万円で売り出したものの買い手が付かず、オーナーの決断でリフォームして市場に出したところ、希望売却価格を上回る価格で売れたという。同社では今後、デザインリフォームを強化し、世帯・世代に合わせた住み替えの促進、高齢化対策、若年層の住宅取得支援などに積極的に取り組んでいく。需要が拡大し、成長が期待される中古住宅市場から目が離せない。

編集協力 静岡情報通信

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